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('A`)は明日もいきていくようです。
ふと気がつくと
67:◆Yqyp7Uc3Po
02/22(木) 16:17 R+v1heNUO






('A`)「うぅっ」



ドクオは頭を抑えながら起き上がった。
ドクオは周りを見渡しても真っ暗で此処がどこなのかわからなかったので、電気をつけようと立ち上がった。


('A`)(何回失神してんだろう、自分……)


ドクオは暗闇の中をさまよったが、電気の代わりにドアノブを見つけてしまった

('A`)(まぁ部屋出る為だったし。いいか)


ガチャッと音を立ててドアがあいた。



床は木目調のフローリング、壁紙は薄い水色のまるで普通の家の廊下ようだった。
暗闇から電気のついている廊下へ出た為、ドクオのまばたきの回数は自然と増える。

('A`)「??」

ふと気がつくと何メートルもない廊下の先に明かりが灯る部屋を見つけた。
人の気配も感じる。

ドクオはゆっくりとその部屋に向かって歩を進める。



('A`)「誰かいますか??」


ドクオは廊下から部屋へと入りながら、人に聞こえるか聞こえないか微妙な音量でつぶやく。










(//∀゚)「おっ!」

ξ゚听)ξ「あっ!」

ドクオの出現によって部屋の沈黙が破られた。
ドクオから顔が見えない3人も振り返る。

(,,゚Д゚)「おう」

(;´・ω・)「…………」

(;゚ー゚)「…………」



(;'A`)「おはようございます………(なんで手前の二人は表情固いんだ……)」


69:◆Yqyp7Uc3Po
02/24(土) 13:53 BzV5XCRUO


ドクオはショボンとしぃの表情を見て少し困惑していた。


もしかして大切な話をしていたのか。
自分が居てはまずいのか。


(//∀゚)「まぁこっち来て座れぃ。え〜っと……ドクオっていったけか?」

そんな思考は全くの検討違い。と言わんばかりの軽い口調で赤い髪の男は話かけてくれた。

(//∀゚)「さっきは悪かったな、ありゃ俺のミスだ。頭、痛んでねぇか?」

('A`)「あっ!いえ、おかげさまで大分いいです」

言葉遣いは軽いが、気が利く人だとおもった。

(//∀゚)「自己紹介がまだだったな!俺はジョルジュ!よろしくな、新入り君!!」

そう言って肩を叩かれたドクオは絡みやすい人だと安心したが、それ以上に、さっきから一言も喋らずうつむいているショボンとしぃが気になっていた。

(;゚ー゚)「あっ!じゃぁ私はお茶入れます」

突然しぃは席を立った。
ショボンはそれを見て更に表情が固くなった気がする。

(;´・ω・)「じゃ、じゃあみんなで改めて自己紹介しよう。ドクオ君は来たばっかりだからね」

('A`)「そうしてもらえると助かります。わかんない事だらけですし」

何故、ショボンとしぃは様子がおかしいのか聞きたかったが、周りの人間の情報を知る方が今は大切だった。


71:◆Yqyp7Uc3Po
02/24(土) 15:12 BzV5XCRUO



(´・ω・`)「それじゃあジョルジュから」

(//∀゚)「えっ!俺スか?」

(´・ω・`)「うん。ドクオ君は新参者だけど、もうこちらのメンバーだ、名前だけじゃなくて他にも言う事があるんじゃないかい?」

ジョルジュはなるほどと言う顔をすると、ドクオの方へ体を向けた。

(//∀゚)「んじゃ改めて、名前はジョルジュ。まぁ察してると思うがショボンさん以外、此処にいるメンバー全員が生身じゃねぇ。その証拠に……」

そう言いながらジョルジュは頭と顔右半分を覆っている包帯をゆっくりととり始める。
すると包帯に隠れていた部分が徐々に見え始める。
顕微鏡のレンズを埋め込んだ様な目、耳の有るべき場所には金属製の草食動物の耳が右側頭部に埋め込まれていた。
そして右側頭部は金属のフレームむき出しになっており赤のスプレーで"0" と書いてあった。

(;'A`)「……!!!」

(#'∀゚)「目は望遠、暗視、透視、熱感知、人間相手なら全身の動きを分析して一瞬先の動きを予測できる。耳は、まぁなんつったら良いかな、集音?聴力の向上と高音域、低音域まで音を拾える。
ま!普段からそんな事してたら精神的にもたねぇから調節してんだけどな。」

そう言うとジョルジュは慣れた手つきで包帯を巻きなおし、ソファに背をもたれると口の端を持ち上げて笑いながら

(//∀゚)「お前、煙草すってんな?」

呆気にとられているドクオに質問が飛ぶ

(//∀゚)「俺ぁ視覚、聴覚だけじゃなく嗅覚も強化されてんの」

(;'A`)「あぁ〜」

現実離れしている為、気の抜けた対応をとるドクオにジョルジュが笑いながら肩を叩く。

(//∀゚)「はっはっは!!なぁーに腑抜けてんだ!!自分の腕見てみっつの!」

('A`)「はぁ」

確かにと思い、余計ドクオの気が抜けた。

(//∀゚)「ま、いいや。たぶんみんな最初はそんなもんだ!」

ジョルジュはお茶をすすり一息つくと「自分からは以上で」と言い残し席を立った。


72:◆Yqyp7Uc3Po
02/24(土) 15:16 BzV5XCRUO


ξ゚听)ξ「……そんじゃ次あたしね!」

ジョルジュが席を立ってどこへやら行ってしまったのを確認すると、ツンは席を立ち、ジョルジュが座っていた席に腰を下ろした。

ξ゚听)ξ「あ〜〜〜上座は落ち着くわねー!!」

(´・ω・`)(コイツ……)

ξ゚听)ξ「あたしの名前は知ってるよね?じゃあ言わなくていいや!」

ツンは早口で喋り続ける。

ξ゚听)ξ「あんま自分の力ってのは誇示したり、むやみに人に教えたりしたくないんだけど……しぃ!え〜っと、スチール缶でいいや持ってきて!」

('A`)「?」

ドクオはまたなんか体の一部でサプライズを起こすのかと思っていたが、そうでもなさそうなので黙ってみてる事にした。

ξ゚听)ξ「あたしの場合はね、ジョルジュやあんたやしぃみたいに外見からじゃわからないのよ!」

('A`)「はぁ、まぁ確かにそうですね」

ξ゚听)ξ「ん、まぁ見てのお楽しみね………」

(,,゚Д゚)「度肝抜かれるぞ新入り君」

(´・ω・`)「うん。きっと失神するね」

ショボンと反対側にいるイケメン男が話しかけてきた。
もう、一回失神させられてますと言いたくなったがやめておこう。


74:◆Yqyp7Uc3Po
02/26(月) 01:45 O2eY0w/fO



(*゚ー゚)「お待たせしました」

しぃがお茶を運んでくる。
言葉遣いや容姿は上手くは言えないが一言で言うなら綺麗だった。

('A`)「ありがとうございます」

(*゚ー゚)「いえいえ。ツン、こんなのでよかった?」

丁寧に湯のみをテーブルに置くとツンには缶コーヒーの空き缶らしきモノを手渡す。
綺麗と言うより清楚な印象が深い、それだけに彼女の左腕のそれは異様なまでの存在感があった。

ξ゚听)ξ「ありがと!」

しぃはツンの言葉に笑顔で返事をすると、ツンの座っているソファの後ろを通り、机を挟んで反対にいる黒髪のイケメンの隣まで進んだ。
そして顔から火が出るのではないかと言う程赤面し。

(//ー/)「あ。ギ、ギコ君……お、お茶おかわりは?」

と、蚊が鳴くような声で喋ると顔を下に向けてしまった。

ξ゚听)ξ「…………」

(;'A`)(わかりやすい)

ドクオはこれほど他人の考えがわかる事は無いと思った。

その時、その様子を静かに見守っていたショボンがドクオの耳元でささやく
(´・ω・`)「しぃちゃんね、ギコ君の事大好きなんだよ」

('A`)「いやそんな事は見てわかりますよ」

(´・ω・`)「まぁそれは注意力がない人でもわかるけどね、おもしろいのはここからさ。ギコ君はしぃちゃんの好意に全く気付いてないんだよ。面白いから、これからは見てた方がいいよ」

そんな小さな会話をしている間にしぃはギコの返答を貰ったようで、台所まで小走りで向かっていった。


76:◆Yqyp7Uc3Po
02/26(月) 02:40 O2eY0w/fO


ξ#゚听)ξ「ちょっと!そこ!今からあたしの力見せるってのに喋ってないでよね!?」

突然、ツンの怒号が飛ぶ。
自分への視聴率が下がったのか、少し怒りを感じる。

(;´・ω・)「すまないね、再開していいよ」

(;'A`)「すんません」

ξ゚听)ξ「もう!」



性格はしぃとは正反対だが容姿は悪く無いし、静かにしてればいい方なのに。と誰もが思うであろう。

ξ゚听)ξ「じゃあいくわよ」

少女は手のひらの上で転がしていた缶を両手で持つと、まるでアルミ缶を捻るように容易くひねり潰してしまった。

(;'A`)そ「!!」

雑巾を絞るように捻られるスチール缶。
その行為を何くわぬ顔で続ける少女。



遂にはギチギチと音を立ててねじ切られてしまった空き缶、 その2つ片割れを器用に両手の指で小さく折り畳んでいく。

ξ゚听)ξ「どう?これがあたしの力……」

両手の握り拳の中に隠れてしまったスチール缶はギギギと最後の悲鳴をあげる。
そしてテーブルの上に置かれたモノは小さなスーパーボール程になってしまった、スチールの塊だった。

(,,゚Д゚)「いつみても凄いな」

(;'A`)「………」

呆気にとられているドクオにツンが解説を加える。

ξ゚听)ξ「あたしは全身の骨に強化フレームが埋め込まれていて、腕と足の骨は金属製よ!!
そして筋肉は人工筋肉と組み合わせて伸縮性が向上してるの」

ツンは相手に聞こえて無かろうが関係なしと言った軽やかな口調で説明をした。


80:◆Yqyp7Uc3Po
02/27(火) 15:27 u2bd+QaRO



(;'A`)「なるほど……」

ξ゚听)ξ「?」

ドクオはうわ言のようにつぶやくと力無くソファに背を預けた

ξ゚听)ξ「なによ?」

('A`)「あの回し蹴りがもう、有り得ない威力だったんで……これで納得いきました」

何か諦めた様な口調で話すドクオに対して、ツンはやれやれと言いたそうな顔でため息をつく。

ξ゚听)ξ「あんたねぇ、人生で回し蹴りなんかもらった経験ないでしょ?」

('A`)「まぁ……そうッスね」

ξ゚听)ξ「じゃぁ……」

(´・ω・`)「とにかく……ツンの自己紹介は終わりでいいかな?」

突然、会話に入ってくるショボン。
ツンはまだ何か言いたそうとしてたが自然と諌(いさ)められてしまった。

相手の気分が害さぬように、そして自然にその場を取り仕切れる口調。

ショボンの性格と人間性が出来る事か、とドクオは感じた。

ξ゚听)ξ「……そうね、終わりでいいわよ」

ツンは少しむくれた顔をしていたが、それ程怒りは感じられなかった。

(//∀゚)「っは〜〜!すっきり!」

突如ジョルジュが部屋の奥から現れる。
お腹をさすりながら満面の笑みだった。

(,,゚Д゚)「今日も快便とか言うんだろ……?」

(//∀゚)「そだな!」

楽しそうに喋るジョルジュの横を通り、ギコが部屋の奥へと進もうとする。

('A`)「あれ……」

次はギコという人が自己紹介するのでは無いのか?と思ったがドクオの質問より先にジョルジュが口を開く。

(//∀゚)「おい……」

(,,゚Д゚)「………」

ジョルジュの呼び掛けにギコは振り返りはしないものの進む足を止めた。


81:◆Yqyp7Uc3Po
02/27(火) 15:29 u2bd+QaRO




(//∀゚)「お前もトイレか??」

(,;゚Д゚)「……そんなとこかな…」

ギコは振り返らずに答えた。
するとジョルジュは笑みを絶やさずギコの肩を叩き。

(//∀゚)「そうか!一応俺が出る前、消臭スプレーしたけどトイレ入る前にもっかいスプレーしといた方が良いぞ!!」

('A`)「えっ?」

ギコは目で返事をすると部屋の奥に進んでいってしまった。

ξ゚听)ξ「……しょうがないわね…」

('A`)「??」

(´・ω・`)「うん……すまないね、ドクオ君……」

(;'A`)「はい?」

ドクオには今の流れがよく理解出来なかった。

何故ショボンに謝られたのか

ツンはなぜ、しょうがないと呟いたのか

何故、ジョルジュがギコをそのまま行かせたのか



(//∀゚)「わりぃな、ドクオ」

だから謝る意味がわからない。
ショボンが少し悲しそうな顔で話かけてくる

(´・ω・`)「ドクオ君、キミは僕らの仲間だ。仲間の事を知りたい気持ちもあるだろう?」

('A`)「?まぁ、多少は……」

まだドクオの疑問は解決していない。
その為か返事に歯切れはない。

(//∀゚)「あいつなぁ、ここにいる4人の中で自分が一番力が無いって思ってる」

(´・ω・`)「うん、性能的に見て自分が一番劣っているって思ってる。だから自分の力を人に見せたり、教えたりするのを極端に嫌がるんだ」

ξ゚听)ξ「劣等感を感じるなんて自分の成長に壁と限界を作るだけなのにね」

(//∀゚)「悪かったな。そういうワケでギコの力は教えられないんだ」




別に謝る程の事でもないと言おうとしたが、今までの人生に大した功績もなく、才能という言葉に無縁だったドクオには、少しギコや周りの人の気持ちが分かったような気がした。


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あきゅろす。
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