望みの謳い
澄んだ空に
目映い光を見る
浮かべた笑みに
撮す
綺麗に凪ぐ爽やかな風
煌めく新緑
輝く大地
風に舞う麦藁帽子
はためくワンピース
見上げた空は
何処までも高く透いて
手を伸ばせば
何かが掴めそうで
陽に透かした掌を
握り締めた。
風に流れる
麦藁帽子が眺める
澄んだ世界。
暗く沈んだ
彼の日を思い
何かを振り切る
負を思って
得るモノなんて
何もない
今は其が分かっている。
絶望が
望みを絶やす事だと知った。
絶える事だと言った
そんな誰かは
何処かに消えて
希望が
希かな望みだけでも
持ち続ける事だと知った。
奇跡と言った
そんな誰かは
何も得なかった
全てが
君の事で
だから
君次第
誰かが微笑み
教えてくれる
いつしか
絶望色に染めた瞳で
絶望に染まった
景色だけを見続けていた
そんな瞳に
光をくれた。
ホースが放つ
水が描く弧が
虹を彩る。
水を掛け合う
子供達が
元気を振り撒き
疲れぬ笑みが
世界を彩る。
全てが
君の事で
だから
君次第
誰かが微笑み
教えてくれる
思いは想いとなって
取り巻くモノさえ
染め上げる
望むことさえ
喪失せば
きっと何も手に出来ない
風が凪いで
青葉が揺れる
光が彩る街を
見下ろす丘の上
微笑む君は
何より輝き
誰かに綺麗に笑いかける。
そして誰かも
綺麗に笑い返す。
09/07/04.
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