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夏夕の独白



彼の日交わした約束を
今でも覚えている?
君の声が
聞こえた気がして
立ち止まった
夏の夕。
振り返ってみても
もう君は居ない。


世界を覆う
目映い赤に
堪えきれずに
瞳を閉じた

彼の日の景色が
浮かんで消える
夜の短い
夢の少ない日々


雨上がりの熱気
噎せかる程の
アスファルトの匂い
通り過ぎ行く自動車
吹き付ける
生温い湿風

全てが不快なのに
大地は光輝き
世界を紅く彩る。


彼の日交わした約束を
今でも覚えている?
君の声が
聞こえた気がして
顧みた
夏の夕。
記憶の中で笑う
もう君は居ない。


あどけない声で
名前を呼ぶ
君の笑顔が
鮮やかに蘇る。


彼の日交わした誓いを
今でも覚えている?
君の声が
聞こえた気がして
立ち止まった
夏の夕。
振り返ってみても
もう君は居ない。

彼の日離した君の手を
今になって後悔している

君の涙が
見えた気がして
泣いてしまった
夏の憂
顧みても
彼の日は
やり直せない。

光の中
君の手を取り
笑い合う
彼の日々は
儚く遠く
暮れ行く空と共に
消えていく。




2009/05/30

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あきゅろす。
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