崩落の戯言
崩れゆく
彼の日の景色と
君の残像
此の手のひらから
零れ落ちる。
皹割れた大地が告げる
世界の終焉。
立ち尽くして
見下ろすだけの影。
力なんて些細な物で
人一人救えぬ
両手はただ宙を掻く。
せめてを思って
流す涙は
無力なエゴの塊
言葉にしか出来ぬ
短命の夢
崩れゆく
彼の日の景色と
君の残像
此の手のひらから
零れ落ちる。
消え行く記憶は
夢と現実を彷徨い
過去の存在証明さえ
覚束なくしてゆく。
在った筈の何かが
跡形もなく消えていく。
一人立ち尽くす
丘の上。
壊れ行く世界と
死に行く人々
その泣き叫ぶ声。
込み上げる恐怖に
耳を塞いで
目を閉じた
背を向ければ
それが無かった事になる
浅はかな夢を信じて
世界と切り離す
最果ての地。
そこに在ったのは
逃げ続けた成れの果て
崩れゆく
彼の日の景色と
君の残像
此の手のひらから
零れ落ちる。
何かを失くし
何かを知った
全て手遅れだと
もう何も無いと
消え去った大地で
初めて知る絶望
そして、
残った全ては
崩れ去った。
［*前へ］［次へ#］
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
