愚かな戯言
舞い降りる白に
いつかの幻想を映し
一人闇の中を彷徨う
流れる哀しみの滴を
拭おうともせず
月のない空に
声なき言葉を溢した
伸ばした手のひら
降り立つ白は溶け
いつかの幻想も消える
淡く儚く映り消ゆ
甘く苦く笑み泣く
握った手のひら
何も掴めない。
戻らぬ昨日を求め
今日を捨て
明日を見失う。
泣こうが叫ぼうが
いつかの幻想は
現実にはならず
今日を嫌って
明日に絶望する。
世界を見る瞳は
いつかの幻想のみを宿し
今日の世界を虚す
ただ意味もなく。
笑う今日は
涙を流して
訳も分からず。
セピアに染まった。
写真の中の笑顔に
締めつけられ
ただ意味もなく。
戻らぬ昨日に
手を伸ばし続ける。
明日が今日に変わって
今日が昨日に変わって
ただ繰り返すだけ。
泣きながら笑って。
世界の全てを偽り。
虚す。それだけ。
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