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3月14日(政小)
※現パロ。






今日は3月14日、世にいうwhitedayだ。
世間ではvalentineの時ほど騒がれてはいないが、恋人たちにとっては結構重要なeventの日。
勿論それは俺にとっても該当する訳なのだが、俺のdarlingはそういった行事に滅法疎い。
今朝、食後に今日という日が何の日かを気付かせてやろうとテレビをつけた時は、横で呑気に茶を啜りながらまるで自分には関係ないという面をしていた。

おいおい、普通にくれるのを待っててもお前はくれないだろうし、今年は逆チョコってことで俺からchocolateを渡したぜ?

忘れてんのか?
テレビで言ってることを聞いても、目にしても思い出せねえのか?
ちゃんとvalentineのchocolateだって事は言って渡したよな?

別に何かを特別に欲しい訳じゃねえが、少しは期待させるくらいの反応は示せないのか?
それでも話題にも出さずに、いつかこの10も年上の男が行動を起こすのではないかと信じて待っている俺は、自分で言うのもなんだが案外健気だと思う。

しかし時というものは無情なものだ。
朝から待ち続けて現在、時計の短針は11時を指している。
これが昼の11時ならどんなにいいだろうか。
窓の外はすっかり暗くなり良い子は寝る時間を疾っくに過ぎた。


「小十郎、風呂入ったら先寝るから頼んだぜ?」

「わかりました、おやすみなさい」


この返事ならあと一時間の間に貰える期待値は0に等しいだろう。
さほど期待していなかったとはいえ、現実を知れば溜め息というのは出てしまうみたいだ。

ただ、唯一の救いは今日が土曜日だったということだと思う。
特に何もしなかったが、普段は何かと忙しいこの男と一日中一緒にいれただけで十分だ。そう自分に言い聞かせながらベッドに潜ると、気付けばそのまま寝てしまっていた。






「政宗様!」

「…good morning」

「おはようございます…あの、バレンタインのお返しです」


寝起きの頭には直ぐにその言葉が理解できなかったが、どうやら一日遅れで昨日一日中待っていた物が届いたようだ。
それにしても何故今更かと聞けば、この男は素で一日勘違いしていたらしい。
抜けてるんだか何なんだか。
俺が気づかせる為に付けたテレビも、意識が準備の事で一杯になり全く耳に届いていなかったようだ。


「cuteだ、小十郎!」

「嬉しくはないのですが…」


漸く自分の間違えに気付いた小十郎は眉間に皺を寄せ、下手な照れ隠しの所為か何時も以上に厳つい表情になっていたが、それが俺には愛しく見えた。





END

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あれ?
頭で練ってた構想と180°違うんですが。
本当はもっとギャグで、筆頭は結局お返しを貰えず終わるはずだったのに

なんてこったい。
小説って難しいね(笑)

駄文で失礼致しやした!!


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