東方二次創作小説 1.5話 いつから一人しか現代入りしないと錯覚していた? やあ。僕は幽助。フリーの高校生さ。僕は今、人生最大のピンチを迎えている。両腕は縄で縛られ、まともに身動きができない。そして目の前にはメイド服を着た銀髪の女性がナイフを構えている。死亡三分前だ。 え?急展開すぎる?しょうがない、ここに至るまでを説明しよう…。 現代某所。幽助はいつものようにチャットに勤しんでいた。 幽助「うはwなんだよ永遠の18歳てw絶対ババアだろw」 紫好きの人なのかねー、と予想しながらとくに質問することなく会話に戻る幽助。しばらく会話を続けていると漢がスキマに送られていた。 幽助「スキマに送られてるしw案外本当に幻想入りしてたり…いや、できるわけないかw」 ?「あら?じゃあ試してみる?」 幽助「ゑ?」 何者かの気配を感じ、振り向こうとしたときにはもう頭から真っ逆様に落ちていくところだった。 おしらせ:幽助さんがスキマ送りにされました。 …とまあこういうわけさ。あとは目がさめれば自分の家では無いところに移動していて、こうして縛られていたわけだ。それにしても目の前にいるメイド姿の女性、どう見ても咲夜さんだよなぁ。命の危機に晒されているにもかかわらず、のんびりと考えている幽助。以外にも肝が据わっているらしい。…幽助がどうでもいいことを考えていると、女性がナイフの先をこちらに向け話を始めた。 咲夜「この紅魔館に忍びこむとはいい度胸じゃない。その度胸に免じてお嬢様の食料にしてあげるわ。」 幽助「ちょっ!待って待って!僕は忍びたくて忍びこんだわけじゃ…」 紅魔館やお嬢様という単語から察するに、どうやら本当に幻想入りしてしまったらしい。しかしまずはそんなことより誤解を解かねば… 咲夜「黙りなさい。この館に無断に忍びこんだ以上、あなたの事情なんて知ったことじゃないわ。暴れなければ楽に逝けるけど?」 あれ?なんか咲夜さん怖いなぁ。これは話を聞いてもらえそうにない。でも、フランの食料になれるなら悔いは無い…! 「待ちなさい、咲夜。」 幽助が覚悟を決めていた時、頭上から幼いながらもどこか威圧感を感じる声が聞こえてきた。 咲夜「レミリアお嬢様。なぜこちらへ?」 ペコリ、と頭を下げ質問をする咲夜。 レミリア「ちょっと面白そうな運命が見えてね。…なるほど、その男が…。」 なにやら一人で納得しているレミリア。咲夜はそんな主の考えがわからず少し困惑した顔をしている。 レミリア「決めたわ。咲夜、この前、フランが暴れてから減ったメイドをまだ補充していないでしょう?こいつをかわりに雇うことにするわ。」 咲夜「よろしいのですか?こいつは勝手に忍びこんだ賊ですが…」 レミリア「私の能力は知っているでしょう?大丈夫よ。…ではそこの人間、これからは私の為に存分に働いてちょうだい。」 話についていけずポカンとしている幽助を置いて部屋からでていくレミリア。…なんだか知らんが助かったらしい。 咲夜「…そういうわけだから、あなたは食料にならずに済んだわ。お嬢様に感謝することね。」 気づくといつの間にか縄が解けていた。ゆっくり立ち上がる幽助。 咲夜「着いてきて。今から仕事等を教えるわ。」 さすがパーフェクトメイド。急な話にもすぐに対応するなぁ。相変わらずのんきにそんなことを考えながら、咲夜の後に着いていくのだった。 [前ページ][次ページ] [戻る] |