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変わらないと思っていた


決めた、俺もう部活しない


教室で唐突に発した言葉に目の前にいた黒子は表情の変化に乏しいそれを僅かに見開いた。手には小難しい本を開いている。


「…、そうですか」

「うん、そう」

「…で、何故それをボクに?」

あ、またいつもの無表情に戻った。そんなことを思いながら黒子の読んでる本に目を向ける。
挿し絵なんてひとつもない無機質なそれが、黒子の手によってぱたりと閉じられた。

「黒子はさ、部活辞めたい、って思ったことない?ってかそもそも部活何入ってんの?文化系っぽいけど―…」

「貴方には関係ありません。前にも言いましたよね。僕が辞めたいと感じたら、黄瀬君に何か影響でも?ないでしょう?」

すらすらと述べられる言葉の節々には棘が感じられる。
…確かに関係ないけど、でも。

「黒子。今日の放課後は―…、」

俺と黒子の間に眼鏡を掛けた下睫毛な男子…緑間?が入り込む。…あれ、コイツ確かバスケ部だよな。
って事は黒子の部活って、

「はい、バスケ部はミーティング、ですよね?青峰君に今朝聞きました」

「黒子って…バスケ部…?」

そんな、嘘だろ。



変わらないと思っていた、
(だって帝光一の部活に、)
(黒子がいる、なんて)



100214



あきゅろす。
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