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あめ色の日々
06


「あ、聡君じゃなーい!訓練お疲れ様〜」


「…どうも。」



ほらきたあああ!!


俺を名指しで呼んだ彼女―――柴崎さんは俺の姿を見るなり席を立って近付いてきた。

柴崎さんとは街でナンパされてるとこに俺がたまたま遭遇して、ついでに言えばめちゃめちゃ嫌そうな顔してたから手ぇ引いて逃げた、ただそれだけだったんだけど。それ以来なぜか絡まれる。



「ちょっと柴崎ぃ!!あたしには大して何も言ってくれなかったのにそのガキには労いの言葉かけるとか酷くない!?主にあたしに!!」



自分は適当にあしらわれていたというのに、横からから突然出てきた俺に柴崎さんが優しくするのが腹立たしいのだろう。



「そんなことないわよ。ねー聡君?」


「俺に同意求められても困りますと言うかなんで段々にじりよって来るんですか!!そろそろ逃げても良いですか!!」


「あら、どうして?別にこれ位いいじゃない。それにこんな美人に言い寄られてるんだからもっと喜びなさいよー!」


「ぎゃーーー!!!」



正直に言えば、柴崎さんは苦手過ぎる。
悪い人でないのは分かっているがどうしても女性という生き物は苦手でならない。


俺が尚も嫌がって戦闘態勢…違うな、撤退態勢に入って後退りしたら俺と柴崎さんの間にずずいっと小牧教官が入ってきた。ちょ、何する気だ!?



「ごめんね、」


「うわあああ!?」



担 ぎ 上 げ ら れ た !?



「森川君は俺のだから☆」


「いい歳こいて語尾に星とか付けんなああああ!!」



もう発言内容については一切スルーだ。気にしたら負けな気がする。







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