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あめ色の日々
05

その後もやんややんやとまくし立てる笠原さんに、とうとう堪忍袋の尾がブチ切れた堂上教官がずかずかと彼女の元へ向かった。合掌。


視線を左上にずらしてみれば、こっちはこっちでさぞかし楽しそうに笑っている。なんて人だ!


ジト目で小牧教官をねめつければ、笑いながらも堂上教官の方に歩を進めた。…かなりおぼつかない足どりではあるが。



「ふ、はは…っお、俺達も、ついて行こっか、」


「…そうですね。」



あれだ、この人絶対面白がってる。確実に!


微妙な不信感はあったが、とりあえず堂上教官の元へと向かった。笠原さんのイラついた様子と堂上教官の勝ち誇った表情を見る限り、どうやらもう既に八つ当たりと言う名の報復は終わったらしい。俺はそっと小牧教官の後ろにまわった。


先程より格段にイラついてごはんをかき込んでうる笠原さんを見かねた小牧教官は早食いは体に悪いよ、と声をかける。



「どうせもう昼ご飯まずくなったんだからいいんです、教官が隊員食堂使うなんて反則。」



それに対して機嫌の悪さを隠そうともしない笠原さんに軽く感心しつつ、俺は堂上教官の横に座ろうとした―――ハズだった。








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