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晴れ時々悪戯心のち恋(視点リドル)
図書室に来たときは決まってこの席に座る。
ここは僕とあいつしかしらない特別な席。

今日もそこに座り本を開いた。
実にくだらない魔法史の宿題をしにきたのだ。
ここなら静かに過ごせる。

まだ僕は優等生なトム・リドルでいなければならない。

「ふぁ…」

ゴブリンとの戦争?そんなことどうだっていい。下劣な生き物などに興味などない。

最近寝不足のせいかふと眠気が襲ってきた。

そして僕は睡魔に身をまかせた。

「…」

気配を感じ横を見た。

first name…?

僕は逃げるように席を立とうとしているfirst nameの手を掴んだ。

「リ、リドルくん!お、おはよう!」

上擦った声でfirst nameは言った。
どうも様子が可笑しい。

「ああ…つい眠ってしまった」

僕は欠伸をかみ殺した。

「プッ」

急にfirst nameは吹き出した。また何かしでかしたに違いない。

僕は気づかないふりをして

「どうしたんだ?」

と、聞いた。

「な、なんでもないよ!」

まったく君ってやつは嘘が下手すぎる。

「…」

僕は横目で彼女をみた。first nameはすごい同様しているようで慌てて

「な、なに?」

と聞いてきた。
ふと、彼女が手に何かもっているのに気がついた。

「その手に持ってるペンなに?」


君は僕に嘘を突き通せるとでも思っているのか…

「そ、そんなまさか寝てる間に瞼に目描くためにもってる訳じゃないよ!」

僕は杖を一振りし鏡を取りだし鏡に向かいウインクしてみた。

「…」

目を瞑ってみたら瞼にも目があった。

やってくれるじゃないか・・・



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