★Ar:series/.#story_Diasee...



知らない間に、わたしはそこにいて、いつの日かクローシェの妹となって存在していた。

年齢はクローシェと同じで、御子である彼女に本当はこんな言葉遣いではいけないのだけど彼女がそれは嫌だ、と拒んだ。わたしはクローシェのことが純粋に好きだから、笑顔で頷いた。本当は一緒にいたい…だけどその眩暈のするほど高すぎる御子という身分の前には姉妹という肩書きは意味を為さなくて。クローシェの負担が増えてはいけないと思って、わたしはパスタリアで独りで生活することにした。それでも不自由が無いのはクローシェが優しいから。わたしなんかに援助なんてしてくれなくても…大丈夫なのに。


「彌桜は、いつも淋しそうな目をしてるな」
「…そう?」
「ああ。お前、意外にしっかり者なんだから仕事でもしてみたらどうだ?気ぐらいは紛れるだろ」
「う、うん」


彼―クロアは、そう言った。クロアはすぐ近くに住んでいて、どこか安心する男の子だった。時折、こっそりと大鐘堂を抜け出して来てくれるクローシェの次に安心できる、空間というのかな。うん。
そんな彼に言われた瞬間頭を過ぎったのは笑顔を見せる癖にどこか疲れているクローシェの表情。彼女を癒してあげることがしたいな…そう思った。結果、わたしはダイバーズセラピをしよう!と決めた。……それをクローシェが嫌うと知ったのはだいぶ後のことだ。




―コンコン

「はあい」
「…彌桜?わ、私よ」
「今開けるね」


入ってきたのはクローシェ。今日もまた抜け出して来たみたいだ。というかこのお忍びだってもう公認なんじゃないのかなと思ってしまうくらいで、クローシェのこの行動を咎めない大鐘堂が不思議だな、と思っていた。


「彌桜、貴女…仕事を始めたと聞いたのだけど一体何をしているの?」
「えっ…!あの…わたしまだまだ、下っ端だし。有名になるまで、ひ…みつ!」
「どうして?私だって知りたいわ」
「で、でも…いいでしょ?おねーちゃんっ」
「ああんもうっ!こういう時ばかりおねだりなんて反則よ!…ですが、もし変な男に結婚なんて申し込まれたらすぐに言いなさい。いいわね」


それには苦笑してみた。だけど、どこからわたしが就職したなんて話を聞いたのだろう。セラピストになったのは13歳と同時に、だったけど。絶対にばれないようにしてたのに。下っ端なんて嘘。知らない間にパスタリア1のセラピストといわれるようになったのだ。本名は出さないで仕事をしているから、セラピしてることこそはバレないけれど。

そして、変な男、に該当してしまったのは紛れも無く彼、クロアだった。



Diasee…
(変な男に絡まれるくらいなら私が彌桜と結婚しますわ!)

クロアの罪が 増 え た …!というのは置いておいて。これがベースになってきます。gdgdはデフォルトだというのも忘れないでおいてもらえたら助かります…!
20081201







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