昨日の休み時間にあいつらの会話聞いちまったのはマジで偶然ってこと…まぁなんとか理解してもらえたようだが。それほど鈍くない(寧ろ鋭い方な)俺は勝手なことだが凛華の考えを想像しちまった。自分でもLooksは悪くは無いと思っている。深く付き合うことは今まではなかったがGirlに言い寄られた事は何度かあったからな。が、凛華は絶対積極的に話しかけるなんてできそうにない性格らしいから、こっちからAppealしてみようかと計画している。


「なぁ、凛華のMailAddress教えてくんね?俺も教えるから」
「私はいいけど…」
「ん?俺様の許可ってか?そこまで反対はしないけどさ、こそこそ変な事しないって約束してちょうだい」


…別にAddress交換くらいいいだろ!!って叫びたくなったんだが生憎授業中だ、大声は上げられない。そして一々猿飛の許可を得ようとする凛華もどうかと思うが。前々から思っていたことだが(俺だけじゃなく恐らくこの学園生徒全員だ)このBoyぜってー母親属性持ってるよなぁ!?幸村や信玄先生の弁当も作ってるらしいし、割烹着が物凄く似合うだろう。と、何かの気配に気付き猿飛の方に振り返るのを止め、黒板へと視線を戻すと……眼鏡を掛けたいかにも怒っています★なTeacherがこっちを睨んでいた。…国語教師の毛利元就だ。


「伊達政宗…貴様我の授業を無視するつもりか!」

―シュッ

「ぐぁっ!ってぇな!今時チョークを生徒に投げつける奴がいるか!それにお前の授業聞いてねぇやつは俺だけじゃねぇの知らないのか?」
「目障りなのは貴様だけだ。直ちに消滅せよ」
「あ、…の!伊達くんは悪くないです、毛利先生」
仕方ないな


こ い つ 。何をちゃっかりデレてんだ日輪の妖精め!(毎朝、日の出を上半身裸になって拝んでいるとか噂がある)お前の演説の様なまるで授業になってない国語の授業を聞いてやってるだけ感謝しろとか思うんだが。ま、しかし俺を庇ってくれた凛華には心から感謝している。チョークはさすがに痛ぇ。地味にズキズキ痛ぇ。「Thanks.」と礼を言うと「…ユキの友達だから」と返事が返ってきた。Ha…?言い方にちょっと引っかかる。そういえば、よくこいつは幸村の話をする。家族だから当然かとも思うが、それにしては少々過剰じゃないか?もしかして、凛華は、俺ではなく幸村を…。そう思うと、俺にしては珍しくずしりと胸が軋むのがわかった。女に困るような事が無かった俺には本当に無い事だったから余計に痛む。諦めるつもりはないが……。


「何か悩みがあんなら俺が相談に乗るぜ」
「…いいの?」
「Yes.そうだな、Lunch一緒に食わねぇか?その時にでも、話してみろよ」
「ありがとう!」


パッと瞳を大きく開き心底驚いていた。どうも相談できる奴がいなかったらしい。言い出せる勇気がないのか、周りが真面目に聞こうとしてくれなかったか。一度狙った獲物は逃がすつもりはねぇ。どんなにHurdleが高くとも諦めはしないさ、それが俺の流儀だ。またチョークを飛ばしてきた元就に一睨みするとタイミングよく授業が終わった。ようやく昼休みだぜ。軽く伸びをするとけたたましい足音がA組に向かって近づいてくるのがわかる。


「佐助ぇえええ!!!!弁当忘れてはおらぬだろうな!?」
「…お前かよ」
「ユキ!あ、あのね、今日私作ったんだけど」
「おお、それは真か?ありがたい」
「俺様にはまだまだ及ばないけどねー」


あぁ、目の前でこうも薔薇が舞うようなシーンを見せられると敵わない。幸村はきっとそういう感情に疎いから気付いてはいないだろうが凛華の表情の変化は一瞬にして変わる。舌打ちをし、拳を強く握り締めると肩に誰かの手が乗った。――猿飛のだ。哀れむようなそれは少々癪に障るがこいつも勘が鋭いと言うか侮れない所がある、Eye contactとまではいかない会話をして俺は凛華の元へと駆け寄った。幸村に凛華を連れて行くと言うと断固拒否と言わんばかりに睨みつけてきたが、俺も退くわけにはいかない。相談ごとがあるのだと一言伝えれば仕方ない、と頷いてくれた。だから、なんで幸村や猿飛の許可を得なくちゃいけねんだよ!!この武田Familyは過保護過ぎる。



Chest pain
(日輪の授業中)

20080309








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