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その白い肌と黒髪(京極堂、京関)


その白い肌と黒髪



「そんなところで何をしているんだい」
目の前の丸まった貧相な背中がびくっと一瞬跳ねた









彼が小動物のように丸まって寝るのは珍しいことではない
しかしそれは普段、布団か座布団の上で見られる光景で

部屋に入ってすぐ、彼の丸まった姿が部屋の隅に見受けられるのは特殊な光景だった


「関口くん、暑くないのかい?」
締め切った部屋で彼の髪の毛は汗に濡れて畳に張り付いているようだった

のそりと亀のように顔をあげて、彼の目は僕を捕えた
が、それも一瞬のことで視線はすぐにはずされる

その微かな動きにより、彼のはだけた開襟シャツから素肌がかいま見える






あぁ、君のその白い肌が
僕を魅惑するんだ






俯き、くぐもった声でようやく
「ちゅう、ぜんじ…」
などとすがるように言うものだからあえてそんな君には
「早く言いたまえ」
冷たくいい放つ


「あ、うう…」
僕に嫌われてしまうと思うのだろうか
出来るだけ早く言おう言おうとするにつれてますます舌がもつれる、そんな君

君のその白い肌を黒い髪の間から流れ出た一筋の汗が伝う
その汗が畳に落ちて染みを残す前に



「あっ…」
強引に彼の腕を引くと、いともたやすく彼は僕の腕の中に収まった



きつく抱き締めれば僕の肌にぴったりとくっついた薄い胸の鼓動を感じた


「え…榎さんがあまりに叩くから」
「逃げ出してきたという訳か」
こくりと小さな頭が頷く


近くで見るとますます白い

白い肌と黒髪のコントラスト

僕を魅惑するこの白い肌も僕をくすぐるこの黒い髪も

全部僕の物なのだ、と











何故か京関文をあぷ

結構前?に書いたやつ
京関は難しいよ;

てか、なんかいつの間にか京極堂、上半身裸?笑





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