[携帯モード] [URL送信]

蛇足

「知りてぇか。お前ら。俺がイチゴミルクを飲む理由が。」

「知りたいっす!」

「是非聞かせて下さい!」

「お願いします!」



回りのそんな状況に全くついていけない少年が一人。


あー、俺。何するつもりだったっけ。
……あぁ、えびせん買いにコンビニに行こうとしてたんだ。
さ、行こうかなー。


そう思い楓はフラフラと教室から再度出ようとした時だ。

がしり、と誰かに腕を凄い力で捕まれた。

「楓!オレ達も行こーぜ!池ちゃんの話が始まるぜ!」

彦星はニコニコして楓を見た。

「いや、俺今からコンビニに……」

「コンビニにはいつでも行けるけど池ちゃんのこの話は今じゃないと聞けないんだ!なんたって池ちゃんは、“愛のでんどーし”なんだからさ!」

「愛のでんどーし?」

“愛の伝導師”


なぜか、その言葉が蛭池にピッタリはまっているような気がした。

そうして楓は彦星にひっぱられるままに、人だかりの輪へと流れこんで行くのであった。


[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!