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関係転換学各論
その最後:*****


「つーか、妙な心配って何だよ。俺は今のところ志望校はA判定もらってるから、心配しなくても大丈夫だよ。なぁ?池田くん」

「そうだな。俺ら二人、薬場大はもうA判定貰ってるし、多分受験は大丈夫だと思うんだけど」

「っはぁ!?あんたら、もしかして大学……同じとこ受ける気!?善!あんたもともと薬場大志望じゃなかったわよね!?」


そう、焦った表情を向けてくる栞と同様に、何故か教室の中までもがざわめき始めた。なんだよ、そんなに俺の志望校がおかしいのか。
薬場大……けっこう偏差値も高くて良い大学だと思うんだけどな。


「うん、池田くんと話してたら、薬場大もいいかなって思ってさ。俺も、もっと、池田くんと一緒に居たかったし」

「っ!?坂本くん!おっ、俺もだよ!俺も一緒に居たいと思ってたんだ。嬉しいよ」

「……あんたらねぇ……」


俺の言葉に、顔を真っ赤にしながら笑う池田くん。
その隣では、栞が俺を完璧に諦めたような目で見てきた。
教室のざわめきも、先程なんかより比べ物にならないくらい激しくなっている。

……なんなんだよ、一体。



「もう、心配する必要もないわね。手遅れだわ、あんたら二人」

「だからA判定貰ってるって言ってんだろ?受験は大丈夫だって」

「………どうぞ、勝手にお幸せにー」


そう言って手をヒラヒラさせて、俺達に背を向ける栞に、俺は一体何だったんだとその背中を見送った。
俺の隣では、顔を赤らめたまま俺を見つめる池田くん。

そんな池田くんの顔を、やはり俺はかっこいいなぁと思いながら見つめ返した。

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あきゅろす。
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