10|11|22 プリンと平和方法論(DRRR/臨静)

DRRR、イザシズです。
管理人はアニメを少し見た程度ですので、おかしいところがあるかもしれません。お許しください…OTL


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ふるりと揺れるプリンをスプーンがすくい、それが静雄の口に運ばれる。繰り返されるその様を眺める事に飽きは来なかった。俺もいっその事シズちゃんに食べられるプリンになりたい。そんな世迷言を一瞬本気で考える位には、静雄の食事を見るのは楽しかった。いいや、違うか。ただ眺めているだけで、満足と言っても良い。その姿を視界に捉えるだけで気分が良くなるのだ。


「…おい、臨也」
「なあに、シズちゃん」
「じろじろ見てんじゃねえよ。食い辛い」
「ああ、ごめんね。シズちゃん見てるの、つい楽しくてさ」


最大限の笑みで返せば、静雄は眉間に皴を寄せた。一瞬殴られるかと思ったがそれは無く、不機嫌な顔のまま静雄はプリンを食べるのを再開した。二人きりで無ければ、間違いなく攻撃を受けていただろう。

攻撃が無いのをいい事に、臨也は再び静雄を眺める。形のいい唇が開かれ、また一口、スプーンの上に乗ったプリンを口に運んだ。もっと近くで見たい。欲求のままに、臨也は静雄の隣、ソファーへと腰を下ろした。静雄がちらりと横目で見てくる。にこりと笑って見せれば、気まずそうに目を逸らされた。その白い頬が僅かに赤みを帯びる。
思わず笑いを零すと、静雄の眉間にさらに皺が寄った。


「…シズちゃん、かわいい」
「うるせえよ、じろじろ見んなつってんだろ」
「だってシズちゃん可愛いから」


今度は静雄の頬は白いままだったが、代わりに耳がかっと赤くなった。気まずそうに彷徨う視線を見て、堪え切れずに臨也は噴き出した。


「〜〜…っ、からかってんのか、手前!」
「からかってないよ、だからシズちゃんが可愛いからいけないんだって!」
「……訳わかんねえ」
「怒んないでよ。シズちゃんだって俺にかわいいって言われるの好きでしょ」
「ああ?誰がいつそんなこと言ったんだよ!」
「言ってないけど、見れば分かるよ」


不満げな表情をした静雄の唇を、臨也は自分の唇で塞いだ。甘い香りと風味が広がる。静雄がゆっくりと瞼を下ろすのを見届けてから、臨也も目を閉じた。



プリンと平和方法論





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