main_10|09|11 望むままに食べられたい(天戦)

20000hit御礼小説。
「裏ありで甘めで学パロ」
18歳未満閲覧禁止


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すでに芯を持ち上を向いているそれを見て、戦人は無意識に喉を鳴らした。
まさかこれを、口に咥える日が来るとは思いもしなかった。


「…戦人さん」
「っ……くそ、すればいいんだろ、すれば…」


口でしろって言ったって、そんなの、やった事なんて一度も無いのに。どうすればいいのかなんて分かりっこない。
夕暮れの教室で、椅子に座り前を寛げた天草の前、地べたに座り込む。足の間に顔を寄せて、…それで、ここからどうしたらいいんだろう。
気分はもう、問題が分からずに立たされている子供のそれに似ていて、泣き出しそうだった。

事の始まりは、体育の授業だった。端的に言えば、水泳の授業だった所為で、天草が盛ったのだ。傍迷惑な話だ。
収まりがつかないからと、こうして処理をさせられる羽目になった。…学校で行為に及ばれるよりはよっぽど良いが、こいつには一人で始末する、という発想は無いんだろうか。
そう反論すればいいのに、なし崩しに流されてしまうのが自分の悪い所だとは分かっている。分かってはいるのだ。

(…まあ、いいか)
仮にも恋人なのだから、これくらいは、まあ、してやったって良いだろう。
問題は、どうすればいいのか。というか、こんな大きなもの口の中に入るんだろうか。それに、ひょっとして口の中に出す気だろうか。…味は想像したくない。


「…とりあえず、舐めてもらえますか?」


途方に暮れている戦人を見かねたのか、天草がそう声を掛けた。

(…舐めろ、って……)

どこら辺を、とまで聞くわけにもいかず、とにかく舐めればいいのだと舌を出した。同じ男なのだから気持ちがいい場所くらいは分かる。先走りの垂れる裏筋へと戦人は舌を這わせた。直後に眉を顰める。


「…うげ……」
「…あの、流石にその反応は傷付きますぜ」
「まずい…」


顔を顰めながら味に耐え、根元から先端へと、幾度と舌でなぞる。どくどくと脈打つのが感じられた。一応、感じているんだろうか。

(もういいか…?)

咥内に溜まった唾液とその他のものを飲み干し、口を開ける。
…やはり、これを咥えるのに抵抗が無いと言えば嘘になる。しかしこれも天草の為だ。たまには俺が奉仕したっていい。


「…っん、う」
「戦人さん、」


やっぱり、大きい。結構苦しい。
いつか見たいかがわしいビデオの内容を思い出しながら、必死に口を使う。上手く呼吸が出来なくて、息が荒い。これでいいんだろうかと不安ばかりが募った。


「…結構、上手、ですね」


頬を赤く染め、涙目になりながらも奉仕を続ける戦人の頭を、天草の手が撫でる。
褒められると不思議に気分が良くなって、頑張ろうなんていう気になった。口の中にあるものを吸い上げる。途端に苦い汁が溢れて、


「…、っ…」
「うわ…っ」


顔に熱い飛沫が掛かる。何が起こったのか分からなかったが、一瞬後に理解した。


「…すいません、我慢できませんでした」
「べ、…別に、いいけどよ」


口の中にも入った白濁を飲み下し、顔に掛かった分を手のひらで拭う。結構な量だ。顔どころかシャツにまで掛かっている。…ブレザーを脱いでおいて良かった。


「あ、……戦人さん」
「へ?…っひ、あうっ!?」


顔を拭い手にべっとりと付いた白濁を舐めていると、急に天草に手で足の間を触られ、悲鳴が上がった。それからようやく、気付いた。ズボンが張り詰めていることに。


「それ」
「あ…ち、ちが」
「…俺の舐めてて、興奮したんですか?」
「そ、そんな訳ねえだろ…っ」
「嘘つくの、下手ですよねえ」


にやにやと、楽しそうに眼前の天草が笑っている。相変わらずのムカつく笑みだった。
…触られてもないのに、ガチガチになってるなんて、嘘だ、信じたくない。いつから俺は男のものを舐めて興奮するような変態に成り下がったんだ。


「今度は俺が、楽にしてあげますよ」




望むままに食べられたい


(あ)
気付けは天地がひっくり返っていて、天草が覆い被さっていた。結局やるんじゃねえか、と声に出さずに呟く。
嫌じゃないから、いいけど。


口付けが降ってくる。口の中にはまだ天草が出したものが残っていたから、天草は顔を顰めた。戦人はばぁか、と声に出さずに笑う。
口の端から白濁の混じった唾液が零れ落ちた。







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