main_10|04|04 スリーピンハニィ(天戦)
・同い年、現代パロ?

+++


二人でテレビを見ていたら、なんとなくそういう雰囲気になって。
そっと肩を抱き寄せてキスをして、そのままベッドにタイブ。シーツの上で指を絡ませ合いながら、もう一度キスをした。そうして甘い恋人たちの夜の営みってヤツが始まる。
…はず、だと思ったのだが。


「…おーい…戦人さーん?」


綺麗に下ろされた瞼。薄く開いた唇に、規則的に上下する胸。深い呼吸。
呼びかけても返事なし。あろうことか、戦人さんは眠りに落ちてしまっていた。

(普通この空気で寝れるか?しかもキスの最中に!)

元々夜は弱い人だ。睡魔に負けたのだろう。
でも最中に寝なくたっていいじゃないか。それとも寝てしまうほど俺のキスは下手なのだろうか。それは少し、いやかなり落ち込む。
がっくり肩を落とす俺を余所に、戦人さんはすうすうと穏やかな寝息を立てている。いくら呼んでもまったく反応しないので、完全に寝に入っている様だ。よっぽど眠かったのか。

だが困ったことに俺はまったく眠くない。むしろ、そういう気分になったせいでむしろ頭は冴えている。…なのに放置するなんて、生殺しにもほどがある。
そう、生殺しだ。目の前には想い人が無防備な姿を曝しているのだ。さながら餌のお預けを喰らう犬の気分。真っ白な首筋に、ごくりと唾を飲み込んだ。


「ば、戦人さん…?」


相変わらず返事は無かった。…少しくらい、いいだろうか。元はと言えば、こんな状況で眠り出す戦人さんが悪いのだ。俺は悪くない。
18歳の性欲を舐めてもらっては困る。収まるはずも無い。我慢できず、首筋に顔を埋めた。
舌で舐め、唇で吸い付く。軽く歯を立て跡を残した。真っ白い肌にできた鬱血の跡に、ぞくぞくと興奮する。

…俺は悪くない。無防備な戦人さんが悪い。そうだ。だから、


(……このまましちまっても、いいだろ)


言い訳を考えながら、戦人さんの服を脱がせにかかる。残念ながらこれだという言い訳は何も思いつかない。多分こっぴどく叱られるだろう。まあいいか、彼は優しい人だからきっと許してくれる。
肌蹴られた胸元に、俺は再び喉を鳴らした。


スリーピンニィ





第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!