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ノート貸すの無料?


『きゃー、助けてぇー!!』

「いけ、ツナ。おまえらの出番だぞ」










“ボンゴレンジャー参上!”

シュタ!!


「並盛に…悪は絶対許さない…ボ、ボンゴベージュ…!!」

「10代目の右腕兼嵐の守護者…ボンゴレッド!!」

「うーんとツナ、何って言うか忘れっちまった…まぁーいいや、ボンゴブルー!」

「座右の銘はきょっくげーん(極限)!ライオンパンチニスト笹川了平推参!!」

お兄さん、名前出ちゃってますって…!!

「おっ、すまん。ボンゴイエロー!!」

「ランボさんより強い奴なんていないんだもんねー。ランボさん参上!!」

「てめぇは引っ込んでろアホ牛ぃぃぃぃ…!!」


ドッカーン!!


「ぐぴゃ?!…ランボさんは強い子、こんなことで泣かないもんね…グスッ」

もう泣いちゃってるんですけどぉー!!















「こんなわけで、
並盛を守るボンゴレンジャーの仕事を日々こなしているんだぞ」

『あ、うん。わかったよ。ちゃんとノート貸すから

「よろしくな。ついでにツナと山本に勉強教えてやってくれ」

通常でさえ危険なのに、平和のために戦う方に時間を割いてたら…学校(学力)の方が危ないもんね…
なんとか私の方でもやってみるよ』

「じゃあな。あ、それと…役なかなかだったぞ」





『「助けてー」ぐらい言えなきゃ、妄想するオタクじゃないって』



















『お疲れさまー。ツナくんたちって大変だね。
並盛の平和を守るために戦うなんて特撮と風紀委員だけかと思ってたけど』

「リボーンがさ、『レンジャーものやるぞ』なんて突拍子もないこと言い出すからこんなことになるんだよ…」

『どのくらい授業に参加してないんだったけ?』

「結構かな…」

『じゃあとりあえずノート貸すから、明日ある授業分の国、数、理のノートを写しちゃいましょう!』

「ほんとありがとう、志歩ちゃん」










(俺、獄寺くんと山本呼んでくるね)
(あ、うん。場所は私の家で)
(えっ、いいの?)
(大丈夫、大丈夫。親も妹も帰ってくるの遅いらしいからー)
(じゃあお言葉に甘えて…)



『部屋散らかってるけど、どうぞー』

「お邪魔します」
「…」
「ツナん家より綺麗なのな〜」

「山本、それは余計だって…!」





そういえば初めて志歩ちゃんの家に入るかも…。
そもそも女の子の家に入ることはないからなぁ。


もっと可愛い感じの部屋かと思ってたけど、予想とは違って…シンプルで落ち着いた雰囲気の部屋だった。





『今からお菓子と飲み物用意してくるから、適当に準備してて』

「そんなにしてもらわなくても…部屋を貸してくれるだけで有難いんだから…!」

『いやでもね…』


志歩ちゃんは視線を獄寺くんの方に向ける。


(10代目にお菓子etc.をお出ししないなんて許さないからな)

(この人何か言ってるー!?)


『ってことでバイQ〜』


視線だけで何かを察知した志歩ちゃん。
なんかホント迷惑かけちゃってごめんね…。





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志歩ちゃんが部屋から出ていった後の会話はある意味『腐』だったと思う。


「にしても沢崎の部屋って、ファンシーなもので埋め尽くされてると思ったのによ…」

「予想ハズレたのな獄寺♪」

「…!うるっせーんだよぉっ!!」


ダイナマイト持って何キレ始めてるのぉ〜!!
なんか妙に顔赤いし…。
それに俺の胸チクチクするような感情が…。


「獄寺くんダイナマイトはダメだって…」

「も、申し訳ございません…10代目」

「ツナは志歩の部屋はどんな感じだって想像してたんだ?」

「えっとそれは…」


よくよく考えてみれば、俺も獄寺くんと同じような想像(妄想)してたな…。

結構かわいいし、か弱そうだし…俺が守ってあげたくなるような「ツナ聞いてるか?」


「(ヤバッ…!!)聞いてたよ…!俺も可愛い感じの部屋かと思ってた、ぬいぐるみとかいっぱいの…」

俺、あらぬ方向へ行きそうだった…!
山本サンキュー…!


「ですよね!こら山本?!俺だけに疑いの眼差しを向けるな…!!」

「いやぁ〜、けどさ獄寺は志歩の前じゃ頬赤く染めて…満更でもねぇ感じだった気がするのなー」

「そうなの獄寺くん…」

「違いますよ、誤解ですってば!沢崎とはクラスにいる女子どもと何ら変わりませんよ…!!」


なんかキョドってるんですけど…!明らかに思ってることと違うよね?!
顔赤く染めないでよ…!!


「わかりやすいのなぁ〜獄寺」

「アハハ」

「ツナはどうなんだ?志歩のこと」

「どうって言われても…」


俺にとっての志歩ちゃんは友達、仲間、それとも…







『ドア開けておくんなまし』

「あっ、ハイ」


返答に困っていた俺を助けてくれた…!
声を掛けられたので、すぐさまドアを開けてあげる。
『やぁ〜遅くなってごめんよ。お菓子なかったからコンビニ行って買ってきたんだよ!』


今の志歩ちゃんは右手にコップ4つをのせたお盆を持ち、左手にはファンタグレープを、そしてコンビニ袋を右ひじに掛けて、息を切らしながら呼吸を整えていた。


『さぁやろうか、食べようか』

「志歩ちゃん、その前に休んだ方がいいって…?!」

『私の体力のなさがこの息を切らした状態を作り上げてるだけだからね、気にしたら終わりぃー』

「ったくよ…」


エヘヘと笑う志歩ちゃんに獄寺くんは近づいて、持っていたお盆とジュースを取り上げる。


『あっ…』

「どこかに行くときは一声掛けていきやがれ!!体力ない奴が無理すんじゃねー!!」

『ありがとう獄寺くん…』


力が抜けたのかぺタリと床に尻をつき、脱力した。
柔らかな表情の志歩ちゃんに俺は不意にドキリとしてしまった。




(ハバネロおいしい?)
(か、辛いよ…ジュース!)
(10代目、どうぞ!)
(ありがとう…ゴクッ、ゴクッ)
(ツナって辛いものダメなのなー)
(山本は大丈夫なの?)
(俺は平気だぜ)
(私も平気だけど)
((…))



国語のノートを写す


『国語って言っても古典の中の古文を…はい』

「志歩はすごく字きれいなのなー。色ペンも使ってあって、すげぇーわかりやすい!」

『いやただ板書してるだけなんだけどなぁ…』

「けっ。こんなん俺だってやってるぜ…!!」

「でもこの前獄寺くんのノート貸してもらったとき、とてもじゃないけど難読不可能だった…

「それは…たまたまですよ!!」

『あぁっ!!…言い忘れてたけど、次の古典の時間に平家物語の冒頭の暗唱テストやるってさ』

「えっ…!?そんな話聞いてないよぉぉぉぉぉ」

『まぁ聞いてないでしょ、休んでたんだし。大丈夫だよツナくんなら・・・?』

最後に?ついてる気がするんだけど…

『気のせいだって。アハハハ

「いくらてめぇーでも10代目への侮辱は許さねぇー!!」

『ぎゃあーっ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。だからダイナマイトしまってー!!』

「平家物語の冒頭ってどんなんだっけか?」

ええっとね
『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりを表す。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前のちりに同じ』

「「おぉーっ。(パチパチ」」

『ざっとこんなもんだろ!』→得意げな顔をしています

「けっ、俺にだってできるぜそんなもん!」

「なら獄寺やってみ?」

見てろよ
「ぎおんしょうじゃのかねのこえ、しょぎょうむじょうのひびきあり。しゃらそうじゅのはなのいろ、じょうしゃひっすいのことわりをあらわす。おごれるひともひさしからず、ただはるのよのゆめのごとし。たけきものもついにはほろびぬ、ひとえにかぜのまえのちりにおなじ」





なんだろう差を感じる

ドンマイ☆獄寺くん!

「だまれ沢崎!!」










数学のノートを写す


「俺数学っていまいちわかんねー。ノート写してても理解できないし…」

「けっ。それはおまえだけだよ。おまえの脳みそも芝生頭と同じように筋肉でできてんだろぉ」

『うわぁー。ひどいね獄寺くん。だから私にいじめられるんだよ。他人のこと大切にしないから』

「なんかそれ関係なくない?」

『ほら一番反応がおもしろいじゃん。ノリが合うんだよ獄寺くんの方がっ!!』

「うるせぇんだよ数学できないくせに」

『…そ、そりゃあ得意じゃないけど。獄寺くんと比べたらまだまだぴよっこだけどさぁ…

「ざまぁみろってんだ…!!…十代目どうかしましたか?」

獄寺くん大人げない

「ははっ確かにな〜」

「・・・」

『三角形の合同条件と相似条件覚えよう…』










理科のノートを写す


『理科の先生って板書が多いし、絵上手いから私の画力じゃ写しきれてないと思うよ。色はじゃんじゃん使うのに、板書スピード早すぎて追いつけないし。あと電流なんてくそくらえ

「何か理科に対する思い入れがお深いようで…」

『理科は不安だから、一応他の人のノート見せてもらった方がいいと思うよ』

「そうするよ…」

「っうーか授業受けなくたって、授業・教科書内容が出来てれば…写す必要ないんだよバカ沢崎!!」

『それじゃあノート提出点もらえないじゃん』

「まぁ沢崎ならノートの提出点で稼がなきゃ、やってけないだろうな。俺はテストの結果がいいからそんなんいらねぇんだよ」


「「『・・・・・』」」


「今獄寺くん、世界中の中高生を敵に回したね」

「えっ…!」

「最悪なのなー」

『…うっ(泣)ひどいよー獄寺くんのバカぁぁぁぁぁっ!!』









なんだかんだいってノートを写し終えた俺たちは帰路についた。


残りのノート写しは一冊ずつ各自家に持ち帰って、明日までに写してくることになった。



彼女のプライドはズタボロにされて、明日は学校を休む宣言をしていたとか…












私は私のやり方がある。天才なんかに負けるもんかっ!!




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あきゅろす。
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