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平穏最後の日(完結)
6*微



「そこは……っ!」

後孔を攻める久遠は一点を見つけると軽く擦ってやる。
予想通りの反応に気を良くし、自らのモノを取り出して遼介のモノと一緒に掴んで上下に揺さぶった。

「一回出しちまえ」

「うっ……は、あぁ!恥ずかし……!」

「んなことねぇ、ここには俺しかいねぇんだからよ」

「うう……んッ」

遼介から出たとろりとした白濁を後孔と自身に擦り付けて、後孔へとあてがう。

「挿れるぞ、力抜いとけ」

「怖い……」

「大丈夫、今遼介に触ってんのは?」

「……詠二さん」

「そうだ、良い子だな」









全身の力が抜けたようにふらふらと帰宅した遼介は、恭介に一言「ただいま」と言って自室へと飛び込みベッドへ沈み込む。

「ダメだ、恭兄の顔が見られない」

顔が見られないどころか顔を見られるのもまずい気がした。
何故なら、久遠の家から戻ってきた今でさえ顔中が熱くてたまらないのだ。

きっと鏡を見れば真っ赤にしている自分が映るに違いない。

そんなものを見られたら、勘の良い恭介は何かしら察するだろう。

「それはまずい、絶対まずい。せっかく二人とも仲直り?したのに」

「というか、俺本当に詠二さんとしちゃったんだ」

事の重大さに気が付き、今度は全身が冷えていくのを感じた遼介は両腕を体に絡めて自身を温める。

「どうしよう、つうかどうしようもないけど」

ベッドの上で暴れる遼介だったが、こん、とドアが一鳴りして固まった。恭介だろう。

「遼?もう食ってきたか?」
「あ、うん!食べたよ大丈夫」
「そうか、歯磨いて寝ろよ」
「分かった!」

子ども相手に言うように注意すると、恭介は去っていく。
少しの足音を聞きながらほっとしてだらんと体の力を抜いた。

素直に心配してくれている恭介に、どこか悪いことをしている気分になってしまう。

百歩譲ってという感満載だがいちおう二人の仲は黙認してくれているので悪いわけではないのだろうが、したことがしたことだけに後ろめたい気持ちが出てしまうのだ。

誰とも付き合ったことのない遼介は、お付き合いはもっと清いものだと思っていた。
思い描いていたのは、例えば同じ学校であれば並んで手を繋いで下校してみるとか昼食を二人で食べるとか。

それがどうだ。
いろんなことをすっとばしてしまった気もする。

しかし、これも久遠が大人だから普通なのだろうかと思った。



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