13
──試合当日
とうとうきてしまった。帝国学園との練習試合の日が。朝からそわそわして、授業どころじゃない。(まあ、いつもうとうとしてるからあんまり変わらないけど)
「さて、部室いきますか」
カバンを持ち立ち上がると、マックスが話しかけてきた。
「あ、ボクもいくよ」
「マックスも?あ、今日の帝国戦見に来てくれるんだ!」
「うん、まあそんなとこかな」
そこから私達は他愛のない会話をしながら部室へと向かう。
「今日の試合どう?自信は」
「自信は…正直ないけど…。でもさ、皆一生懸命練習したし、部員もなんとか集まったみたいなんだ!守が今日連れてくるって言ってた!」
「そっか、良かったね」
「うん!相手は帝国だけど、もしかしたら…奇跡が起こるかもしれない!だから、私は皆を精一杯サポートするだけだ!」
「その考え、譲らしいよ」
クスクス笑ってマックスはそう言った。
* * *
──部室
「守ーっ!新しい部員、もう来てる?」
キョロキョロと周りを見渡す。
「お、譲!来てるぞ!まず、影野だ!」
「影野仁…、よろしく」
「「「うわああ!」」」
部員達の奥に彼は立っていた。怖っ!皆もびっくりしている。
「ご、ごめん。すぐに気がつかなくて」
「いいんだ…。俺はもっと存在感をだせる男になりたくて来たんだから」
「そ、そうなんだ…。頑張ってね…」
影野とうまくやってけるかな、私。
「守、部員1人だけじゃないでしょ?他には?」
「あとは…、譲の後ろにいる松野!」
「えっ!」
くるっと後ろを向いてマックスを見ると、にっこり笑って挨拶を始めた。
「松野空介、マックスって呼んでいいよ。君達のキャプテン見てて面白いから、退屈しなさそうだと思ってさ」
「退屈って…」
染岡が呆れたように言った。
「あと、譲がどうしてもって言うからね、仕方なく」
「…無理強いはしてないよっ!」
半田あたりが白い目で見てくるので、全力で否定しておく。
「まあ、ほんとの理由は譲が好きなサッカーに興味わいたからなんだけどね。#name1#と一緒にいると楽しいし」
「…!マックスーっ!」
ヤバい。すごく嬉しい。退屈しない、じゃなくて楽しいって言ってくれた!
思いっきり抱きついて、感動からじっと顔を見てると、頭を撫でられた。
「よしよし」
(…なんか犬みたいだなあ。キラキラした目とか特にね)
頭撫でられるのは好きだから、もっと嬉しくなる。自然と顔がにやけた。
「えへへ」
(これからは部活も一緒!)
* * *
ヒロインとマックスは仲良し(^ω^)
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