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7月20日




皆さんこんにちは
突然ですが今日から並盛中学校は夏休みになります。今終業式が終わり皆ルンルン気分でぞろぞろと家に帰っている最中、もちろん私もその中の一人。

あ…リコーダー忘れた。
まあ仕方ない、教室に戻るか。夏休みが始まる嬉しさか少し足が軽い気がしながらも教室へと向かった。

教室に着くとさっそく机の中からリコーダーを取り出す。早く帰りたいしね。
そしてまた何かあったら嫌だし他に忘れ物がないか鞄を開けてチェックする。



突然ですが皆さんはよくあれしとけばよかったこれしとけばよかった、と後悔する時ってありますよね。


え、何で急にそんな事を聞くのかって?




ガラッ



「お、傘月じゃないか」


「どうしたんですか先生?」


「ちょうどよかった、今からこの書類届けてくれ。風紀委員長の雲雀君に」





今私がそんな状況にいるからですよ。





「へ、え?」


「今屋上にいるらしいから、かなり不機嫌で」



雲雀さんに!?しかも不機嫌な時に!?
ヘタレな私には無理に決まってるでしょ!



「じゃあよろしく頼むぞ。私はこれでバイバイキーン☆」ダッ


「は、ちょ、待てハゲ!
いい年こいてバイ〇ンマンのマネなんかすんなぁぁあああ!!」



畜生、忘れ物チェックなんてしなければよかった
書類…渡さないと駄目だよね。



「……殺され覚悟で行くしかないか」



私は鞄を持ち、教室を出て重いため息を吐きながらトボトボと屋上に向かった。






───────
───




「このドアの開けたら雲雀さんがいるんだ………開けたくねぇ」



でも早く帰りたいし
ああもう!こうなったらヤケだ

私はやけくそになりながら思いっきりドアを開けた。



ガチャッ




あれ、いない。おかしいな。
でもこれで雲雀さんに会わなくてすむしよかったよかった。

それにしてもいい天気だなー
蒸し暑いけど少し空でも眺めて帰えろうk‐ムギュッ‐…ん?何か踏んでるような感触……が…………



「…うっそー…」


「は、早くどいて!!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ」


「雲雀…さん…」


「そうだよ僕は雲雀!だから早く足どけて!!!」


「へ、足?」



自分の足元を見ると雲雀さんの、その、たっ…大切な所を踏んでいた
驚いた私は凄いスピードで足をどけた



「ぎゃぁぁああああ!!!
すみませんすみませんすみませんすみませんすみません
命だけはご勘弁を!!」


「か、咬み殺す!」


「いやぁぁああああ!!!
ちょ、マジすみませんでした!反省してます!
も、本当にタマ(命)だけは勘弁してくださいぃぃ」


「うるさい!僕は別のタマが取れそうだったよ。というより潰れそうだったよ!」


「よかったじゃないですか、これで雲雀さんも女の子デビューですって!」


「死んでも嫌だね。第一胸もないし、どちからというとオカマになるじゃないか!」


「雲雀さんなら大丈夫ですよ」


「殺す」


「咬みは!?」


「君が踏むからこんなことになったんでしょ、自業自得だね」


「いやいや雲雀さんことどうして入口の近くで寝転んでたんですか。気づきませんて普通」


「物影がここしかなかったんだよ。直射日光とかマジ勘弁」


「ミツバチになって飛んでいけばいいのに……
ごめんなさい私が飛んでいきますからトンファー仕舞って下さい」


「まったく、草食動物は逃がすし今日は厄日だ」


「チャオっす、今日はアンラッキーなようだな」


「赤ちゃんだ」



どこから来たんだろ

「赤ん坊……」


「俺もそこまで極悪じゃないからな、ヒバリにいいことを教えてやるぞ」



ていうかなんで赤ちゃんがちゃんとした日本語使えるの
そしてなんで全身真っ黒な服を……暑くないのかな



「イタリアでとある研究者がマシンを開発したんだ
10年バズーカと同じ形なんだが、性能が全然違ってな」


「なんだ、僕には関係ないじゃないか」


「それが大アリだ
俺はその性能を知ってどんなのか実際見たくてイタリアからそのバズーカを飛ばして貰ったんだ。ダメツナにやるつもりで屋上に呼んだんだが運悪くお前が来てツナを追い払った」



あ、雲雀さんが言ってた草食動物って沢田君のことだったんだ、納得



「ねえ僕
飛ばしたって、まさか…」


「その言葉通りだぞ。
飛行機や船はマフィアに見つかってしまうからな」



マフィアって何さ
お菓子?あ、食べてみたいかも



「ちなみにさ、落ちてくる場所は?」


「並盛中学校の屋上だぞ
ほら、アレ」



赤ちゃんは指を上に指した
私と雲雀さんは上を見る、ところが太陽の光が直接目に入って見えない



「で重要なのはこれからだ、落ちてくる所が‐ドスンッ‐……遅かったか」



突然空からバズーカ見たいなのが降ってきた
これが赤ちゃんがいってたやつか

ところで………



「雲雀さんの姿が消えたんだけど」


「バズーカの中だぞ
当たるからって忠告しにきたけど一足遅かったようだな」


「えぇ!?」



雲雀さん大丈夫かな……

と私が心配しているとバズーカはドカァァンと大きな音をだしながら爆発してたちまちピンクの煙りが辺り一面を覆った。



「爆発した!?
僕あれ大丈夫なの!?」


「怪我はしないから大丈夫だぞ」


「ならいいけど…
それとあのバズーカの性能ってなに?」





「"性転バズーカ"」





赤ちゃんは眉一つ動かさないでそう言った。




「よくわかんないんだけど」


「百聞は一見にしかずだ、ヒバリを見たら分かる」


「なるほど
雲雀さーん、どこですかー」



私はさっき雲雀さんがいた位置に向く。だけどまだピンク色の煙りが残っておりほんの微かな影しか見えなかった。



「でもちゃんといたね」


「そうだな、これからが見ものだ」



赤ちゃんはニヤっと笑った気がした

何故か嫌な予感がしたけど無視しよ…



「ゲホゲホッ」


「あ、雲雀さん何か変わったとこありますかー?」



私がもう一度雲雀さんの所を見たときはもう煙りはほぼ完全に消えていて、雲雀さんの姿がハッキリと視界に写った。



「え……雲雀…さん…?」


「何、どうしたの」


「マジで雲雀さん?」


「大マジで雲雀だよ」


「だって…」



男性より少しデカイ目、膨らんだ胸、肩くらいまである髪、綺麗な手、小顔、全体的に丸みのある体



その姿はまるで女性




「え、え、え?」


「何でそんな反応なの……」


「こんな風になるのか、なるほどな」


「赤ん坊…何が?」



赤ちゃんは黙って鏡を取り出す。ちょ、どこから出したんだ



「これで自分の顔を見るといい」


「ん…」



ピシィィィッ



「あ、鏡が割れた」


「な…何これ……誰だこれ…」


「お前だヒバリ、性転バズーカはくらったら性別が逆になるんだぞ」


「ぎ、ギャァァアアア!!」


「よかったじゃないですか、私がアソコを踏み潰そうがねじり取ろうが結局女性になる運命だったんですよ」


「殺す」


「だから咬みは!?」


「お前ら息ピッタリだな」


「「どこが!?」」


「そこがだ
……ちょっと待ってろ」



何かをひらめいた様な表情をした赤ちゃん、すると懐から携帯を取り出した。



「ところで、女性の雲雀さん美人ですね。少し声も高くなってるし」


「全然嬉しくないよ……
もう咬み殺す気力も無くなってきた」




───────
────

‐10分後‐




「待たせたな」


「本当だよ、僕早く帰りたいんだけど」


「私も、だってもう夕方だし日が暮れちゃうよ」



「その件についてなんだが…
ヒバリは夏休みの間傘月の家に泊まることになったぞ」





……………





「ええ!
なんで私の名前しってるの!?」


「そこかよ
まあ俺はマフィアだからな」



だからマフィアって何!


「ストップ赤ん坊
今、何て言った……」


「マフィアだからな」


「その前の台詞」


「ヒバリは夏休みの間傘月の家に泊まることになったぞ」





……………





「は、なんで?
こんな奴の家に夏休みの間いないといけないの?」

「なんでこんな狂暴な奴うちに泊まらせないといけないの?」


「「………」」


「大丈夫だ、ちゃんとお前らの両親から許可を取ったしな
それに性転バズーカの効き目は約一ヶ月少し、調度夏休み中なんだ。ヒバリのあの両親にはそんな話信じるわけないと思うし、俺がちゃんと学校で風紀合宿があるからと言って許可を得たぞ。」



普通に考えて風紀合宿なんて群れない雲雀さんには無理じゃね



「ま、まあ確かに……」


「ちょっと待った
なぜ私を巻き込む」


「この場で傘月しか女性はいないしな、ツナの家でもいいけど群れがいっぱいいてヒバリも嫌じゃないか?」


「うん、まだこいつの方がマシだね」


「指をささないで下さい」


「それと赤ん坊」


「なんだ」


「君……沢田綱吉を逃がしたからってわざと話を長くして僕にこうするつもりだったんでしょ」


「………チャオチャオ」


「あ、逃げた」


最後まで謎だったな、あの赤ちゃん

ていうか今日誰かに逃げられんの多くない?



「咬み殺す咬み殺す咬み殺す咬み殺す咬み殺す」


「雲雀さん落ち着いて下さい、殺気で私が死にそうなんですけど」


「ハッ、むしろ好都合だね」



うわ、鼻で笑いやがったよこいつ



「…で、これからどうします?」


「君の家に泊まるしかないじゃない」


「えー野宿してくださいよ。あ、草壁さんの家に行くとか」


「僕を餓死させる気かい?それにあんなむさ苦しい家なんてごめんだね」


「…………」


「ほら行くよ」


「泣きたくなってきた」


「大丈夫、僕の方が泣きたいから」


「仕方ない……行きますか」





(ホント、今日は厄日だよ)
(私もです)


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