魔物図鑑:鵺

魔物図鑑:鵺


鵺:ぬえ

【外見的特徴】
 猩々から引き継いだ特徴として腕部が長く成長し、また蛟としての特徴が瞳孔の鮮やかさに表れ、更に肉付きの悪い痩身の肉体を持つ。だがそれら特徴は混血される事により減薄し、差異を予めから認識して詳しく観察しなければ人間との差異は見つけらぬ程、外見が人間に酷似している。また、鵺の生息は現段階で一体が確認されているのみであり、そのために上記に述べたものがすべての鵺に該当する特徴であるかは未だ断言する事が出来ない。

【内在的能力】
 相容れぬ魔物間での混血ゆえか、成長速度は猩々と蛟諸ともと比較しても極めて迅速であり、人間の倍速で成長が行われている。前例が無いために一概には言えぬが、恐らく寿命は人間のそれの五割程度。細身の外見からは予想だに出来ない事だが、成長速度つまり代謝の回転が早いためか身体能力に長け、ゆえに体温が高いが、特に瞬発力と跳躍力は抜きん出て卓逸。また蛟としての能力が継承されたのか、水中での無呼吸活動が可能。

【通常生息地】
 前例の無い猩々と蛟との混血児を一種の魔物として区分すべきかは意見が分かれるため、此処では親となる2種それぞれの分布を示す。猩々は北東から中央部にかけての森林に村に似た生息拠点を群れ毎に作っており、蛟はやや北東に位置する巨湖を中心に少人数で生活している。

【社会的成層】
 猩々にも蛟にも同族として受け入れられない鵺は、基本的に猩々の下に属する形でその身を群れに置いていた。現在では群れを離れ人間の生活圏で生活しているため、詳しい分析は敵わない。

【特記要素等】
 混血を一種の魔物と見なすべきかは是非が分かれる論題であり、彼を鵺としてではなく単に『猩々と蛟との雑種』と位置付ける説もあるが、成長速度など両親種族と極めて異なる特徴が見られる事から、鵺として区分する説が有力。また鵺=黒曜の身に『契約者』としての聖痕が表出された点も、鵺の位置付けに関心を払うべき要素である。



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