[携帯モード] [URL送信]
仕組み愛#破廉恥注意

「なぁ、本当に良いのかよ」

「何が」

「いやだってよ、お前…」

「さっさとしろよ、それとも怖気づいたってか?」

突き刺さりそうなほどに鋭い挑発的な視線、今にも噛み付いてきそうな白い歯とそれと対照的な薔薇のように紅く濡れた唇、ちらりと見え隠れする蛇のように蠢く妖艶な舌。
その全てに魅了され、誘惑される。
たっぷりの自信に包まれた挑戦的な言の葉に言い返すことも出来ずに、俺は口を噤んだ。

「元親、他の事なんか考えんなよ、アンタは俺だけを見て俺だけを想って抱けばいいんだよ」

洗脳されるみたいに、甘ったるく言葉を耳に吹き込まれ脳が蕩けるような感覚に陥る。
相当俺は男であるコイツに惚れ込んでるらしかった。

「言われなくたって、そうしてやるよ…ッ」

余裕なんか無かったけれど、余裕があるように装って言葉を吐き捨てる。
それと同時に思っていたよりも細くて丸い腰を手荒に掴み、本能のままに後孔に自分の膨れ上がった自身を突き立てる。
前戯も済ませていたし、慣らしたとは言っても、指とは全く比にならない質量に政宗は顔を歪めて小さく声を洩らした。

ゆっくりと相手を傷つけぬようにと心掛けながら腰を動かす。
最初は強く締め付けていたものの動き出してしまえば、大分解れて動きやすくなった。
流石に開発済みだけあるな、とデリカシーの無いことを政宗に聞かれぬように小さく呟いた。

敢えて前立腺は狙わずに入り口から近い浅いところをゆるゆると往き来する。
暫くそれを繰り返していれば政宗は焦れて、自ら腰を振り始めた。
淫乱だな、と鼻で笑っても揶揄っても政宗は羞じらうことも無く腰を振り続けながら嬌声混じりに、もっと本気で来い、と言い放った。
そんなこと言える余裕すら無くしてやろうと律動を激しくして痼ばかり狙ってやれば、次第に嬌声しか聞こえなくなる。

あぁ、なんて淫靡な光景なのだろう。
あのプライドの高い政宗が自分によがって腰を振っている。
その事実だけで、何だか勝ち誇ったような奇妙な高揚した気分になる。
しかも、政宗にはちゃんと佐助という彼氏がいながら今自分の体を求めている。
浮気という背徳感すらが快感へと成り変わり、更なる快楽を求めて突き立てる。

腰を打ち付けながらぼんやりと、行為の前に政宗が言っていた言葉を思い出す。
『癖になるなよ?』
そのとき俺はただの誘い文句だと思った。
でもきっと政宗は本気で言ったんだろう。
俺は政宗に堕ちてしまった。
もう、戻れない。



ただ、其れさえ仕組まれた愛だなんて、知らなかったんだけれど。


あきゅろす。
無料HPエムペ!