01.俺の日常
今日から不定期に俺の伝書をココに載せていく事になった。
・・・メンドイが、姫に命令されては言う事をきかないと、な。
そうだな----・・・まずは自己紹介からだな。
名前はヴィンセント・フルール。歳は23、身長は180cmの標準体重だと思っている。が、少し痩せ過ぎだとよく女性に言われる。
好きなタイプは美人系より可愛い系・・・いや、どちらも捨てがたい。
未成年以外はドンと来いだ!俺は心が広い男だからな。
出身はカプア・トリム。ギルドの街ダングレストが近いだけあり、ギルド色の強い港街だ。
それもあり、13の時に初めて両親に騎士になりたいと告げた時は、罵倒、殴る、蹴る、泣き叫ぶの猛反対をくらったなぁ・・・。
「帝国の犬になるくらいなら五大ギルド入れ」ってな。
それでも俺は反対を押しのけ帝都に来た。
ギルドの重鎮も・・・まぁ魅力的だったが、それより、騎士の方が金持ちの綺麗な女性と知り合える確立が上がるし、将来的にも安定---・・・いや、それは建前で、皇帝陛下の為に人力を尽くして市民の治安を守り平和への貢献を・・・(割愛)
・・・で俺は騎士になった。
今考えても、あの時の選択は間違ってなかったって思うぜ。
何故なら・・・。
「ふあぁ〜・・・。」
「お、今日も朝帰りか、色男。」
早朝の帝都。
毎朝俺は城門の前である人を待つ。
毎度の事なので、警備兵とは顔見知りも多い。
「麗しき我が姫君の瞳に誰よりも早く映りたい、と思うだけさ。」
「うわ・・・マジひくわ〜。」
「うっさい。」
こんなやり取りも毎度の事。
「相変わらず早いな、ヴィンセント。」
「よ、エリー。」
同僚のエリオット・ミュッセも何時からか俺を真似て早朝出迎えをしている。
クソ真面目で面白みの無い、貴族のお坊ちゃんだと思っていたが、話してみると以外に気が合い、合間を縫ってはよく飲みに出かける。
「お前、あの後あの女性と遅くまで一緒に居たんじゃないのか?何時寝てんだお前。」
「これから仕事の合間を見て寝るさ。」
「隊長に怒られるぞ。」
「それも楽しみの一つさ。」
こんな会話も毎度の事。
そしてそんな事をしていると、日の光りを浴びて、鮮やかな緋色の髪をキラキラさせながら我らが隊長様が現れる。
「おはよう。」
彼女と出会えた事。
それだけで俺の人生は、意味のあるものに変わったって言える。
我が愛しき姫に幸あらん事を。
なんてな。
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