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帰り道寄り道





中学三年初夏―――八神太一・石田ヤマト




「ん〜………ん〜ん〜」



――――マクド●ルド店内

そこに

「何だよ時雨」

太一と

「どうかしたのか?」

ヤマトと

「え〜…?」

時雨はいた



「なんだ?時雨にも悩み事とか
そんなことがあんのかぁ?」

何か考えている時雨を
からかう太一

「そんなこと言うなよ、太一。
時雨にだって悩み事ぐらいあるだろう。」

すかさずフォローするヤマト


「ん〜……」


「ハッキリ言えよ。俺に出来ることなら
何でもしてやるから。」

太一は時雨の顔を覗き込んだ

からかってはみたが
やっぱり心配だ―――――

「なっ?」

「ほんとにー?」

「ああ。ほんとに」

頷く太一


「時雨。
俺もいるからな?」

ヤマトも微笑んだ―――


そんな2人を目の前にして
安心したのか
時雨は悩み事を言った


今の一番の悩み事


それはたったの一言―――







「腹減った」





「「は????」」





「だぁーかーらぁっ!!腹減った!!!」


じたばたする時雨

顔はかなり真剣だ



―――チーン

苦笑する太一とヤマト


「時雨………言ってもいいか?」

「俺も言っときたいな」







「「今ハンバーガー食ってた奴は誰だ?」」









DEJIMON ADVENTURE No.5

帰り道寄り道











「あ゛ぁー…まじ腹減ったぁ」


「だからお前今食ってただろ?」

「何を悩んでるのかと思えば……」

「えー……これで深刻じゃなかったら
どんな悩みが深刻なんだよー?!!」


「心配した俺の気持ちを返せ」

「だな」

時雨の悩み事に
呆れた2人―――

というより呆れたフリをした2人――


ま、そーいうとこがまた時雨らしいんだけどな


太一とヤマトは時雨を
見つめた――――


時雨の方は
2人に見つめられているなど
全く気づくことなく
ただひたすら
「腹減った」と言うばかり



「でも今また食べたら
晩飯食えなくなるぜ??」

「時雨ヤマトの言うとおりだぞ。」

「ちぇっ。つまんねー」

時雨はそう言うと
思いついたように叫んだ――――


「なら、帰るー!!」



「…………。」

「…………。」



席を立つ時雨―――





「ちょ、ちょっと待て!!!!」


「は、腹が減ったんだろ?!俺がおごってやるよ!!!!」


「そそそうだな!!俺もおごってやる!!!」




あまりの声の大きさに
店内にあるすべての目が
太一とヤマトの方へ向く



「えぇ!?まじでっ!!?」


時雨は若干驚きながらも
嬉しそうに言った


「マジだ。」

「ああ。」



太一とヤマトは時雨帰って
ほしなさに

財布を開けた――――




















彼らが時雨に会ったのは
学校から帰る途中だった


それはまるで偶然と言えば
運が良すぎるのではないのかと
疑うほどに―――


太一もヤマトも今日の部活はOFF

だから一緒に帰っていた




「でもまさか時雨に会うとは
思わなかったよな」

そう言う太一の表情は
ものすごい笑顔

「だよな。」

一方ヤマトも照れている



「で、何でここにいたんだ?」



「いやさぁ〜…あの※#♪*@もぐもぐもぐもぐ…………」


時雨は結局太一とヤマトに
ハンバーガーを買ってもらっていた


「@※#*●@*仝〃*#※」

「食いながら喋んな」

「もぐもぐ…ゴクン!てわけで……」


「わ…わからねぇ」

太一はまたも苦笑い


「だからさ。ある本が欲しかったわけで
でも近くの本屋にはその本がなくて
しかも、珍しい本だし。
でもその本がどーしても欲しかったから
いろんな本屋を歩き回って
*#%♂÷@§………もぐもぐ…
うん。まぁ、そんな旅してた!!」


「セリフ長い上に理解不能だな」


ヤマトは若干キツいツッコミを
入れながら笑う―――


「そしたら、こんなとこまで来てた!」


「そか」

うんうんと太一
そして―――――


「そこまでして
何の本が欲しかったんだよ」


と聞いた





「10人の愛人」





「「ぶうっ!!!!」」




太一とヤマトはジュースをふいた!!




「なな何だよっ!そのいかがわしい本っ!!」


「時雨……そ、そんな本…………読むのか?」



「うそうそ。ちげーよ。」


時雨はジュースを飲む――



「ほんとーは、ミジンコの育て方が
書いた本探してた」



「「……………。」」


今度は太一とヤマトの目が点になった


「み、ミジンコぉー?」

太一の顔が歪む

「うん!どーしても欲しかった本!!」


「そんなの、売ってるわけないだろう。
第一そんなこと書く奴なんて1人も
いないんじゃないのか?」

冷静に疑問を言うヤマト

「はぁ?!売ってるに決まってる
だろーがよ!!!!ミジンコだって
ペットにできるんだぞ!!
ミジンコ飼って何が悪い!!!
あたしはその本が欲しいの!!!」

時雨は目の前に座る
男2人を睨みつけた


「てか時雨、
ミジンコ飼う気なんだ?」

ヤマトは言った



「うるせぇ。宇宙戦艦ヤマト」


「………………。」


「男たちのヤマト、ヤマトなでしこ、
ヤマトニー・トニー・チョッパー」


「ワンピースが入ったぞ?」



ミジンコをけなされ
テンションが下がった時雨

それだけ言うと
残りのハンバーガーを
一気に口の中に入れた――

三分のニぐらい残っていた
ハンバーガーを――


「じゃぁ、時雨
何でまたミジンコなんだ?」

太一は時雨に聞いた



「*〆≠@#♀÷%£¢&」



「俺が悪かった………」



ごっくん―――


「え?だってかわいーじゃん」

キッパリ

「しかも世話しなくていーから」


―――う〜ん………

あとの方が断然本心に聞こえるのは
気のせいか??俺の勘違い?


「そ、そういう理由かよ?」

「ま、時雨らしいんじゃねぇのか??」

「何せ、ペットが欲しいんだよー」


――――ん?ちょっと待てよ?


「おい。時雨
だったらミジンコの育て方なんて本
いらねーだろ??」



「あ」


太一の発言は最もだった

くくくっとこらえながら
太一の横で爆笑するヤマト


「ここまで来た意味なくなったな」

「くっそー」


時雨の頬が膨らんだ


「さ、最悪だぁー!!!」

ぶーぶーぶー

時雨、若干涙目


そんな
悔しがり頬を膨らます時雨を
不覚にも可愛いと思う
太一とヤマト


「欲しかったぁ…ミジンコの本……」


―――そんなにその本欲しかったんだ


2人はまた時雨を見つめていた


「お金貯めたのに!!」


真っ直ぐ真っ直ぐ
どこまでも優しい瞳で―――




「あきらめよー」

時雨は言った



「しゃーねーなぁ」



「へ?」

悔しがっていた時雨が
顔をあげる―――



「ミジンコの本、探すか?」



太一は言った


「そうだな。」


ヤマトも言う


「あんなにけなしてたのに
探してくれるんだー!!!」


「それはそれ」

「きにすんな」


何かをあきらめる時雨は
やっぱりいやだ


それがたとえ
ミジンコの本だったとしても!!


お前はいつも笑顔でいろ





時雨の顔がみるみる笑顔になる


そして―――



「ありがとなっ!!」



彼らを一瞬でノックアウトできるだろう
その笑顔―――



「んじゃ、行くか!!」

「ああ。」





「ミジンコ探しにlet's go!!」



時雨は
高らかと声をあげた―――












あとがき


失敗作です!!!!

ごめんなさい(/_;)

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