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図書委員長とおれ


「5分前行動をしろ」
「次から気をつけまーす」
「反省してるのか?」
「してま…った」
「反省してるなら、それなりの態度があるだろ、ん?」
「…すみませんでした」
「最初からそう言えばいいんだ、最初から」


今の状況を簡単に説明すると、お説教を受けてます。あの後、直ぐに我に返った委員長に図書館の中に入るように言われて、扉前で説教タイムが始まった。それも図書委員長であり……俺の想い人である門脇雪斗先輩に。

先輩は悪びれた様子の無い俺を前に呆れた顔で見下ろしている。悪いなとは思うけれど、俺のキャラはこれで通ってるから崩すわけにもいかない。何よりこのキャラじゃないと、委員長と話が出来ない所かまともに顔が見れないんだよね…。

乙女思考な自分に少し落ち込んで、思わず顔を俯かせる。ぶっちゃけると、お説教を喰らったことは委員長と話せたから落ち込んではいない。寧ろラッキーだって思ってるくらいだもん。

委員長が今の俺の思考を読めたら、怒るような事を考えていると、頭上から溜息が聞こえた。それに本格的に呆れられたかなって思って、不安になって委員長を見上げようとしたけど、その前に頭の上に温かな重みを感じる。


「まぁ、遅刻しそうになって走ってきたようだからな。今回は許そう」


バッと見上げると、仕方ないなって顔で苦笑する委員長がいた。その委員長の大きな右手は俺の頭の上にのびていて、目を見張った。

委員長は、俺の癖のある茶髪を数回程撫でて、歩き出してしまう。俺はあまりにもビックリして、その場に立ち止まったままだ。おそるおそる撫でられた場所に、右手で軽く触れてみる。

ヤバイ…すっごく嬉しい。顔が自然と赤くなる。多分、今までに無いくらい真っ赤だろうな俺。


「西花? 行くぞ」 


その場にまだ突っ立てる俺を見かねたのか、委員長が怪訝そうに俺を呼ぶ。それに、慌てて返事をして赤い顔を隠すように委員長の後をついていった。


図書館内の奥にある一室。いつもの集会場所に、着く頃にはなんとか頬の熱が引いた。というか、引かせた…うん、根性で。

他の役員達が既に席に着いてるなかで、待たせたことを申し訳なく思って、全員に向かって謝り近くの空いてる席へと座る。


「これで全員揃ったな」


委員長が全員の顔を確認して、真剣な表情と声音で話し出した。こういうキリッとした所が俺は好きだ。真剣に責任を持って、自分の仕事に取り込む委員長は、本当に委員長に相応しいと思う。








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