紅凜学園 舌を噛みます 「どうしたの?何かあった?」 姫色はその人に、いつも生徒に見せているようなキラキラ眩しくて優しいキャラではなく、素の反応で返す。 もしかしてもしかしちゃって、姫色と仲良かったり?他の奴らは浅黄様、とか会長、とか呼ぶし…。 マジで?姫色と仲良しとかマジで?…ほわー、俺も仲良くなれるかなぁ。 姫色と仲良くなれる人なら、俺とも仲良くなりますよ!たぶん! 「いや…思いの外にざわついてるからな…会長としては、どうするつもりなんだよ?」 そのクラスメイトは、校内新聞を開きながら語り合う生徒たちを、親指で後ろ手に指差す。 うん、ホント…謝りますよっ、謝りますから、そろそろ許して! みんなして、帝華帝華帝華帝華って……舌噛むっての!!ガチッといっちゃうから! 「そうだね…こればっかりは難しいね。…騒ぎをおさめる解決策としては、これより衝撃的なことを起こすとか、婚約者本人を見つけてどうにかするとか…」 「なるほどな…」 姫色の言葉に、クラスメイトは深く頷く。 なるほどじゃないよクラスメイトさん! [*前へ][次へ#] [戻る] |