紅凜学園 予言能力と危機 「はあ…」 背中に冷や汗をかきながらも、今のこの現実を呪うことしかできない。 あの後、1人で廊下を歩いていると、淡い茶色の髪をした、可愛らしい少年に呼び止められた。 何やらお怒りの様子の少年について行くと、校舎の裏まで連れて来られてしまったのだ。 ここね、そう、リンチの定番の場所。何かに巻き込まれるどころか、俺がメインディッシュらしいよ!! 俺なんて美味しくないからな?!食中毒おこすね!病院へ電話をする準備はいいかな?! 「貴世涼!聞いてるのっ?!」 「う、あ、はい?」 ぼーっとしていると、少年は声を張り上げ俺を強く睨む。ご丁寧にフルネーム呼びだ。 涼という名前は何人もいないし、貴世という名字もそういないと思うけど…どうしても呼びたいならいいよ。フルネームとか、そんな感じで。 [*前へ][次へ#] [戻る] |