紅凜学園
形勢逆転は不可能?
膝と踵で、あと二人の男を蹴り飛ばした。しかし、呻く男たちと同様に、俺の体も痛みに悲鳴をあげている。限界は近いのだと、教えてくれていた。
骨にヒビでも入ったか…?体…動かなくなってきた…。コイツらのせいで肋骨損傷、とか嫌ですよ…。もっと、かっこいい怪我の理由がいい。
「…はぁ…うっ…」
腹部の痛みに、前屈みになってしまう。
こいつら…容赦なく殴ったり蹴ったりしてきやがって…!
すっごい痛いから、たぶん病院行きですから俺!後で慰謝料請求するから、クラスと名前をメモらせろ!セレブなんだから慰謝料くらい、容易いだろ!
「傷、痛むんだろ?もう抵抗するのはやめとけよ。悪いようにはしねぇから」
「ちゃーんと、優しくしてやるって。俺ら慣れてるしさぁ」
へらへらと笑う男二人に囲まれ、ますます肌が粟立つ。
抵抗するに決まってるでしょーがっ!ニヤニヤしながらこっち見ないで!
それと、今さっき俺がやったそこの三人の心配をしてやって!一緒に俺を殴った仲だろ!倒れた仲間に、何か労いはないのかっ?
「ぅ…放せ…っ」
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