紅凜学園 個性的な趣味 「あったあった。貴世涼……はぁ?!」 …思わず、手に持つ紙を二度見…いや、三度見してしまう。 これドッキリだろ?!探せばカメラがいっぱい出てくるんだろ?! 嘘だって言って…頼むって! 「黒翼、空牙……」 印刷ミス的なものがなければ、俺の隣に書いてある文字は、そう…黒翼の名前で。 ペアは黒翼ってことか…!おかしいと思うんですけどっ!こんなことあっていいのか?! 「姫色、これっ…」 姫色の目の前に、紙を見せつけるように持っていく。 だって、だってこの間、言ってたじゃん…! 「ペアはくじで決めるはずじゃ…」 「しょうがないでしょー?ヘタに変な人とペアになったら、涼、危ないし」 姫色は…俺は悪くない、といわんばかりの表情だ。 んん…?つまり…! くじ引きはしてないと?!こうなったのは意図的だと?! 何ですかそれ…ていうか、ヘタな人ってどゆこと?個性的な人?…そういう人となら、割と打ち解けられそうだけどなぁ、俺。 でも姫色が俺の心配するくらいだ、物凄く変な奴なんだろうな。 [*前へ][次へ#] [戻る] |