紅凜学園 お城にこんにちは 「今度、泊まりに来いよ」 「……っ!はい…っ」 嬉しくて、笑顔がこぼれた。すると、黒翼も笑い返してくれる。 ここに泊まるのかー…前日、眠れなくなりそう…。楽しみ過ぎてうきうきして。まぁ、寝るけどね! 「オルゴール…」 中を見て回っていると、白い棚にたくさんオルゴールが置いてあるのを見つけた。 凄い…可愛い…。いいな…持って帰ったら、たぶん…。 「好きなのか?」 「俺も好きですけど…妹が好きで、集めてるんですよ」 汐の部屋にいっぱいあるよ、海外の有名なやつとか俺があげたやつも。もちろん俺は、そう高いやつは買えないけど…。ごめんね、財力のない兄で。 黒翼もいずれは兄になるから、そういうのはこっちのお兄ちゃんに買ってもらってね。寂しいけど! スイスのブランド、リュージュやらジャケ・ドローやらクエンデーやらトーレンスのオルゴールなんかもすぐ買ってくれるよこっちのお兄ちゃんは。 「やるよ、どれでも。全部でもいい」 「ええ?!」 アンティークっぽいし、高そうだぞ?!何を血迷ってるんですか!落ち着いて! [*前へ][次へ#] [戻る] |