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紅凜学園
りんご飴
 


姫色の持つりんご飴は二つ。そのうちの一つを受け取る。が、もう一つも俺に譲ってくれるという。

いいのか?俺のりんご飴好き加減が半端ないから?



「これね、二つとももらっちゃった」

「も、もらった?」


りんご飴をかじりながら…姫色は笑った。


もらっちゃった…とはねぇ…さぁすが、やるなぁ。姫色の可愛さ、そして美しさに出店の人はクラクラっとメロメロっと来ちゃったんでしょ。わかるよ!



「…あ、金魚すくいはダメね。寮では世話出来ないし」

「あー、そっか」


残念だが、その理由には納得した。寮住まいとはいえ、姫色は忙しい…俺は世話をする自信がない。そういうことだ。


得意なんだぞ、金魚すくい。バッといってサッととるのがコツ!



「姫色って、夏祭りとか来たことあるのか?」


姫色が夏祭り…かぁ…もしかして、これが記念すべき夏祭りデビュー?



「少しはね。そう何回も来たことがあるわけじゃないんだけど」

「ふーん…意外。姫色は来たことないんじゃないかと思ってた」

「そう?こういうところも嫌いじゃないよ」


 

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