紅凜学園 視線のわけ 「今の、あの人たちの話ちゃんと聞いてた?」 「聞いてたって」 深く頷き、ちゃんと聞いていたことをアピールする。 わかってますわかってます。姫色がモテてるのは!ずっと前から知ってました!男だけじゃない、あの女の子たちだってキラキラとこっちを見てるよ? 「あの二人可愛くない?絶対モデルとかだって!」 「写メ撮っちゃうー?」 「あのくらい可愛くなりたいよねー」 女の子たちはキャーキャー言いながら、姫色の方を見て話している。 女の子に人気だなんて羨ましいな。今…女装してるけどね!モテてるわけではないけれども! 「はぁ…もういいや、りんご飴とか食べる?」 「食べるっ」 諦めたように話を終了させ、姫色はりんご飴を買いに行ってくれた。 りんご飴なんて、テンション上がっちゃいますけどいかがですか?! うん…姫色に買ってもらうとは…有り難や有り難や。このご恩は一生忘れません。 「はい、涼」 「さんきゅっ!あ、姫色も食べるんだ?」 「ううん。こっちもいる?」 「え、姫色が食べなよ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |