紅凜学園
メイクアップ
お世辞が上手い…！お世辞検定１級所持者?!
俺、その検定なら取れる！周り美形さんだらけだから、本心を言えばほめちぎってる事になるんだよ！
「さぁ、始めましょう」
「…え？」
目の前にあるのは、もしかして、もしかして、メイク、道具に見えるんだけど…！
「じっとしていて下さいね」
「…あ、はい…」
メイドさんの気迫に圧され、従うしかなかった。
「やっぱり、浴衣もお似合いですのね」
「変じゃないですか？こんな…」
そうなのだ、青、というのは、浴衣の色だったらしい。
上に長い髪を結っているかのように見える部分的なウィッグをつけられ、ナチュラルなメイクをされ、青の生地に花模様の浴衣を着せられ…黄色の帯には締め付けられて。
女の子が着たら、めちゃくちゃ可愛いであろう格好を、俺なんかが…！
「素敵ですわ。早くご夫妻に見せてさしあげてください。若奥様のために、ご夫妻が用意されたんですから」
うう…そう言われると…。
ていうか、この色以外の浴衣もあるってことなのかな。何色を選んでも良いように。…セレブか…。
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