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紅凜学園
夏休みに会いたいのは
 


「俺、母さんから電話が来たから、一旦家に帰るよ」


夏休みも始まって、俺はやることもなく寮で過ごしていた。今日は珍しく姫色も予定がないようで、二人で宿題をしていたのだが。


暇人って宣言しただけあるだろ、本当に暇人です。

夏休みの宿題は最後の日にまとめて…というのが定石なのに、もはや終わりそう…!真面目にコツコツやっちゃったよ!



「いつから?」

「明日から何日か…。急だよな」


ははは、と渇いた笑いをこぼしながら、母さんからの電話を思い出した。


明日、迎えに行くわねー。準備しておきなさいよ!って、いきなり。

心の準備とか帰る準備させて。特に2つめの準備は大切だよ。


ああ…姫色、お土産は期待しないでね。我が家は観光名所じゃないから。家のこけしとかでいいなら…どうにかしますけど…。



「でも、久しぶりに帰れるんだから楽しみでしょ?」

「まぁね。汐に会えるのは嬉しいんだけど…」


汐…早く会いたいなぁ…。俺の妹なのに、どうしてあんなに可愛くて癒し系なんですかね!



「たまには帰らないと。元気な顔、見せなきゃね」


 

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