紅凜学園 本気の言葉じゃない 「うん、うん…冗談だってー。帰るわけないだろ?俺…姫色のために、やる気充分だからっ」 「そう、良かった」 「あははははっ…」 俺は、精一杯の笑顔を見せた。 オイオイ、そろそろ忠犬から猛獣に変更した方がいいんじゃ……あ、うん、無理だけど。 「じゃあ、俺は黒翼にバレないように、向こうに混ざってるよ…」 そっと、輪の中から抜け出した。そして、フードを被り直す。 抜き足差し足…ってやつ、俗に言う。忍者が得意そうな…。そんな感じで、まだHauntとreaperメンバーが戦っている奥地まで、向かった。 この空気に耐えられるほど、俺は強くないのです。姫色さんから発せられるぴりぴりに耐えられるほど…! 人というのはね、時に強く時に脆いものなの。俺は脆いばっかりだけどさ。 「みんなも、真白がreaperにいるってことは口外しないでね?」 「はーい!」 俺の後ろで、またもや元気な返事が聞こえてきた。 やっぱりあれか、園児の集まりか!それとも、姫色さんに逆らえないからそんな返事なんですか?! [*前へ][次へ#] [戻る] |