紅凜学園
もっと俺を見て
え、失敬な。ストレスを溜め込むのはよくないだろ?どこかで発散しないと!
「だって、ストレス溜まるじゃん、動かないと。夜の街に行こうよ!」
「それはいいけど、俺が忙しくない時ね」
「忙しいの?」
「忙しいよ」
生徒会って大変だな…。おかしなランキングに選ばれてしまったばっかりに。
俺が、その忙しさの原因の何割かを占めてるような気もするけど違いますよね!俺じゃない、黒翼!俺は何も悪くないよっ。
「はぁ……」
また、ため息がこぼれた。一旦、新聞記事や噂なんかのことは忘れよう。考えても、ネガティブ思考に陥るだけだ。
……ほんとに綺麗だよね、ここ。
この学園自体が山奥にあるし、緑がいっぱいでいいよ。澄んだ空気によって荒んだ心が洗われていく…姫色にぴったりな空間。
…あ、俺がこんなことを言ったっていうのは内密に。怖いから。
…それにしても…明日、何の用だろ…?別れ話、じゃなくて…婚約破棄…とか?
そもそも俺は王庄司を継ぐと思うし…元から、黒翼と王庄司は均衡を保っていたはず。だから政略結婚、じゃなさそうだよな。
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