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 チャイムが授業の終わりを告げる。

 担任の言葉を行儀よく聞いていた生徒たちは、軽い挨拶を済ませたインストラクターの一団が教室を出て行くと、とたんにけたたましい騒ぎを起こした。

「キャ―――ッ!」

 大きく上がった歓声は女の娘たちのものだ。

「すごーい!! カッコイイ!!」

「ねーねー、今の誰!?」

「知らないの? レッドよ、レッド!」

「彼がレッド? 嘘ッ、カッコ良すぎー!!」

「こんなに近くで見たの初めてッ。感激!」

 キャーキャーと熱狂は冷めない。どころか、ますます騒ぎは大きくなっていく。

 もちろんそれは女の娘たちに限ったことではなかった。



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あきゅろす。
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