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純潔スターダスト



今日は瑩子と買い物にでかけた
二人とも大はしゃぎでランチも食べずに見てると
気づけば時計は14時を過ぎていた
遅いランチということでオシャレな喫茶店に入ったわけだが、




「ええ!?まだっ??」

「う、うん…」




そんなに驚かなくても…




「ちょっと!名前!あんた付き合ってどれくらいなの?」

「えーっと…、もうすぐ1年…かな!」

「かな!って!はぁー…蔵馬さんかわいそう…」

「そんなに言わなくても…」

「てゆうか、お泊りしてなかった?」

「あー、時々するよ!おばさんがおいでって言うし」

「何もないの…?」

「いや…、そうゆう雰囲気はなくはないんだけど…、恥ずかしいし…。気がついたらいつも寝ちゃってて…」

「…はぁ」



そう、わたし達はまだそうゆうことがない
もうかれこれ付き合ってもうすぐ1年
彼の家にもわたしの家にもお泊りはするがキス止まり
それ以上は…ない。




「それ、かなりヒドイわよ」

「で、でも!蔵馬何も言わないし!」

「それは蔵馬さんの優しさでしょ」

「う…どうすればいい?」

「まあ誘うのもね…、それとなーく流れでしちゃえばいいのよ!」

「流れでなんか出来ないよ!!」

「あははっ!!まあ正直になれば大丈夫でしょ」

「ひと事だと思って…」

「素直になればいいのよ。来週会うんでしょ?」

「あ、うん…。実はお泊り…」

「ナイスタイミングじゃない!名前!がんばりなさい!」

「瑩子〜!!」




きゃあきゃあとそんなガールズトークをしていたが
とうとう迎えてしまった、この日を。




「久しぶりだね、名前が家に来るの」

「そ、そうね」

「最近デートも少なかったしね」

「そ、そうね」




だめだ。
緊張しすぎてまともに蔵馬の顔が見れない
瑩子があんなこと言うからだ…



名前?」

「わぁっ!!」



気がついたら蔵馬の顔が目の前にあって
びっくりして変な声を出してしまった



「どうしたの?ぼーとして」

「いや!なんでもないよ!」

「そう?体調悪いなら今日は帰る?」

「えっ…、やだ!ごめんね!ちょっとぼーっとしてて…大丈夫だから」

「ほんと?ならよかった」



そう言って蔵馬は頭を撫でてくれた
そのあたたかさはさきほどまでの緊張をなくしてくれるくらいだった


そのあとはおじさんとおばさんと義弟の秀一くんとで
晩ご飯をごちそうになったり蔵馬とゲームしたり
おやつにっておばさん手作りのタルトを食べたり
楽しい時間はあっという間に過ぎた



「さて、そろそろ寝ようか」

「あ…、そ、そうだね」



忘れていたことが蘇ってまた緊張してきた




「来ないの?」

「あー、えっと、えへへっ」

「そこじゃないでしょ」

「へ?」

「ここ」


指さされたのは蔵馬も膝の上
おずおずとそこに座ると優しく抱きしめて髪を撫でる



名前…」

「ん?…っ」


触れるだけの優しいキス
次第に深く大人のキスになる


「…んっ、…ふ…」


頭は酸欠状態でくらくらしだした頃に蔵馬はキスをやめた


名前…」


じっと見つめて頬を撫でた
深い翠色の瞳に囚われて吸い込まれそう
何か言いかけそうな気がしたが彼はニコっと笑って「寝ようか」と言った


「あ…、うん…」


彼の匂いでいっぱいの彼のベッド
そして彼に包み込まれるように抱きしめられる
彼でいっぱいになって安心する


しかしいつもと違うのは抱きしめている手が
背中をすぅーっと撫でるように這っていた
思わずビクっと体を強ばらせるが抱きしめる腕が強くなるばかり



「ね、名前?」

「え…?」


不意に呼ばれて顔を上げた
目の前に蔵馬の顔



「俺そろそろ足りないんだけど」



カァっと顔が熱くなるのがわかった
心拍数が一気に上がる



「ダメ?」

「あ…う…」

「嫌なら待つよ?」

「嫌なんかじゃない!あっ…えと…」



言わなきゃ、言わなきゃだめだ。



「あのね、嫌じゃないの。ただ恥ずかしいだけで…その…、初めてだし…」

「かわいい…、名前

「んんっ…」

「いい?」

「えと…優しくしてね…?」



そう言うと彼がとびきりの笑顔を見せてくれた
今夜は長い夜になりそうだ





「努力はするけど無理だったらごめんね」

「もう…」




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あきゅろす。
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