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お題小説その2
お巡りさんはどこですか








「…私悪い事してないよなあ」

ぶすーっと頬杖を付いて助手席に座っている芳月。それもその筈、何故なら芳月が乗っているのはパトカーである。バリケードとは違うタイプのものだがやはりパトカーはパトカー。乗っていると何かしていなくとも悪い事をしたような気になるからだ。
それが規律や交通規制に厳しいタイプがそれならば尚更。

『それなら堂々としていたらいいのさ。これはドライブなんだから』

「パトカーとドライブってのが特殊じゃろうよ」

ふう、とどでかいため息を吐きながら芳月は窓ガラスに頭を預けた。

「見つからないように頼むよ。本職に職質されたら私一巻の終わりだものさ」

『それならば婦警の制服を着たらどうかな?』

「コスプレしろってか、それは却下の方向で。マッハアラートの運転に期待してる」

『はは、任せておいてくれ』

「よろー…グオッ!?

ガツンと窓ガラスに頭をぶつけてしまう芳月。一体何だと思えば前方にスピードブレイカー、ああスピード違反ねと思うもそれよりも早くマッハアラートが怒号を上げてスピードブレイカーを追い掛ける。
オイオイ、ドライブはどうしたんだドライブは。

『こらァァァァア!スピードブレイカー!交通規制を守って走れと何度言わせる気だー!?』

駄目だこりゃ、こうなったらもう止まらない。芳月はため息を吐いてマッハアラートに付き合う事にした。
そしてせめてもの意趣返しとしてマッハアラートに言ってやる。




お巡りさんはどこですか
(お巡りさん、たーすけてー…なんてね)
(お巡りさんならここにいるだろう?)
(…、皮肉だよ皮肉)












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あきゅろす。
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