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繋いだ手は温かくて






(side芳月)



手を繋いでもいいかな



きっかけはコンボイからもらった。
言われた瞬間、自分でも吃驚な位間の抜けた表情をしたと思う。まさかコンボイからそんな申し出をもらうとは。
その言葉を理解するとぶんぶんと首を振って寧ろこちらから頼みますと手を差し出した。何か告白する男子が「お願いします!」と言う時にやる動作みたいだった。
他に気の利いた動作出来ないのか私、と思いつつもこういった事に対する経験も免疫も無い私にはこれが精一杯だ。
何故コンボイ相手ではこうも挙動不審な感じになってしまうかは謎だ。
確かに声はツボだ。理想だ。素晴らしいの三拍子である。
他に何か原因はあるのだろうか。
…駄目だ今現在の私では分かりそうにない。
何故なら、コンボイの大きな指を私の手が握る形ではあるがコンボイと手を繋いだからだ。
何だか急激に暑くて、暫くはまともに頭が働きそうにない。











(sideコンボイ)




羨ましかったから、かもしれない。
彼女が一緒に此方に来た友人と仲良く手を繋いでいるのを見てしまったから。
自分の手ではどうしてもそれは無理だ。
それでも、駄目で元々と思いながら彼女に、芳月に言ってみた。

嫌がられたら、と不安が過ぎる。
しかし返ってきた反応に安堵した。

差し出された小さな手。
そう、こんなにも小さな手。子供達よりかは大きいがやはり私達トランスフォーマーと比べると遥かに小さい。
その小さな手を壊さないように触れた。
そして芳月が私の指をそっと握った。

彼女の手は、とても温かかった。
その温もりが今、ひどく愛しい。










繋いだ手は温かくて















無意識にヤキモキした司令官。
因みに芳月さんが手を繋いでいたのはスコルポノック。手と言うよりは尾、かな。




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