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華麗な罵声に胸キュン




「…おい何だこの半端ない蜘蛛の巣は」

嫌がらせかと思わん位に客室に張り巡らされた蜘蛛の巣に芳月は顔をしかめた。
これの犯人は既に分かりきっている。
あのウヒャヒャ蜘蛛だ。間違いない。
しかし何の目的でこんな真似をしたのかはまったく以て不明だ。
芳月は取り敢えずウヒャヒャ蜘蛛へ報復する事にした。

「ナビ子ちゃーん、ちょっと頼みがあるんだけど」

『その声は芳月ちゃんね?なーに?』


「あのさ、あのウヒャヒャ蜘蛛のラボのシステム及び電気系統の全てぶっち切ってくんないかな」








『芳月…何のつもりっスか?』

「そりゃこっちの台詞だ。何だあの半端ない蜘蛛の巣は部屋入った瞬間顔にくっついたぞ」

『ウヒャヒャ…それは結構』


「結構じゃねえよ」


芳月は思わずタランスに右ストレートをぶちかました。
何でか知らないがこの蜘蛛の笑い声はたまにこちらが馬鹿にされているような気がしてイラッとするのだ。

「何であんな奇妙な真似すんだ」

『ウヒャヒャ、チミには一生理解出来ないッスよ』

「あそ、じゃいいや」

『…もう少し突っ込んで聞く気はないッスか?』

「あんまり」

『ま、まあチミはそういう人間ッスからね…』

「と言う訳でそれは置いといて、蜘蛛の巣の件の報復をしようと思うのだが」

『次回はもう少し強力な巣を張る事にするッス』


「誰が改良しろと言ったこのウヒャヒャ蜘蛛ー!!!」







華麗な罵声に胸キュン


(ああー…やっぱりいい表情するッスねぇ。これが所謂胸キュンスか…たまらないッス)

(何か悦に入ってるよ怖っ!!)








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