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おおごえだいやもんど









     「あーいーうーえーおーかーまーってーよー」


     今、彼氏の泉孝介の家に遊びに来てる。だって久々に野球部オフなんだもーん、めったにないオフなんだもーん。
     やっぱり、彼女としては休日にどっか連れてって、みたいなことやりたいけどそこは我慢。今日は休みって言った
     って昨日は部活だったわけだし、そこは配慮してあげてお家でまったりデートってやつ。まあ、あたしまったり嫌い
     じゃないからいいんだけど、やっぱり構って欲しいかな、ってか構ってくれ!むしろ構ってくれよ!疲れてるのもわ
     かるけどせっかくの休日なんだよ、構ってほしーじゃん!なのにっ!孝介ったらさっきから野球の雑誌ばっかり。
     むぅっ、ふてくされるぞげんみつに!あ、今の田島君のまねー。1回言ってみたかったんだよねー、あと阿部君の
     はーいおきてくださーい、も言ってみたいんだ!いつか言ってやるね!って、そーじゃなくってどうやったら構って
     もらえるか。やっぱりここはこれしかないだろー!


     「だいびんぐーっ!」
     「うぐぁっ(何だ!何だ!)」
     「ねー、つまんなーい!」


     ベッドの上にねっころがってた孝介の背中めがけてだいびんぐしてみました。孝介から変な声が聞こえたのは気に
     しない。だって構ってくれないのがいけないんだもん!


     「ねーねーねーねー(いつまでよんでんのー)」
     「んだよー(こいつだんだん田島化してきてる気がする…)」


     うはっ!喋ってくれた!めっちゃ不機嫌そうな顔でだったけど許す!だって孝介ツンデレなんだもーん、これも一つの
     愛情表現なわけだーっ!うはははは、やっと以心伝心だぞ!テレパシーがビビビって伝わったんだ!


     「構ってー構ってー」
     「おれ今忙しい(早くどいてくれ)」
     「えー雑誌読んでるだけじゃーん」
     「雑誌読むのにいそがしーの(まじでどいてくれ)」
     「雑誌とあたどっちがすきー?」
     「雑誌」


     ガーンっ!!今何トンの重しが上から振ってきたかな、これはしょっく!あたししょっくだよー、へこむよー?まじでーっ!
     だって雑誌に負けるとは誰も思わないじゃん!「野球とあたしどっちが好き?」みたいな質問だったらもしかしたら「野球」
     かもしれないけど、雑誌に負けるとかくやしーっ!


     「なんでー、孝介はあたしより雑誌がすきなんだー!」
     「そうそうおれは雑誌のほうがすきなの」
     「ひーどーいー!泣くよー?泣いちゃうよー?」
     

     これ、一生傷に残る。心の傷だー、ガラスのはーとバリーンだよ。あーいーうーえーおー、もうこんな世界いらないーよ、こん
     なせかいおかしーよ、おかしーおかしーっ!雑誌>あたしっておかしーって。だってあたし少なくとも雑誌より孝介のこと愛し
     てる自信あったもん!雑誌より孝介のこといっぱい知ってるもん!


     「孝介ぇ…ホンキ…雑誌>あたしなんてぇ…」
     「((ちらっ))(あ、こいつまじで泣きそうこの辺にしといてやるか…)」


     ちらって、ちらって孝介がこっちみたよ!雑誌から目が離れたよ!あ、ああああ、雑誌を今閉じました!これはあたしに勝利が
     くるんじゃないのかなっ?はっはっはー、みたか雑誌め−っ!


     「(孝介が雑誌を閉じたぞーっ)」
     「わりぃ、どいてくんねー?」
     「(え、ええええっ!?)ああぅ、ごごごめんねっ!!(あたしの馬鹿!自意識過剰)」

     
     雑誌に勝ったと思ったのになあ…、最後の最後で負けなんて、逆転サヨナラホームランじゃんかーっ!許さないぞ!雑誌が逆転
     だなんてー!あたしがフェンス上ってでもとってやるぞー!むしろスタンドにいてとってやるぞーっ!あ、ダメだ、ホームランになっ
     ちゃうじゃんかー!やっぱりフェンス上るぜ!と、とりあえず上からひいてあげたよ!


     「雑誌に嫉妬した?」
     「ええええ、そーんなことないかなー?ぜーんぜんっ、べっつにー(あせあせ)」
     「ふーん、じゃあ構ってやんなくていいんだ、また雑誌読もうかな(やべ、こいつホントかわいい)」
     「ああああああ!う、うそのまたうそのうそだよみたいなー?えー、し、嫉妬なんかしてないよー?」
     「じゃあ構わなくて平気だよな(意地っ張りだー、必死だなー)」
     「うえっ、えあぅぅ、…かまってほしーなぁ、なんて思ってたりしちゃったり…」
     「(ほんとにおもしろいやつー)」


     孝介はツンデレのくせにドがいっぱあああいつくSだから困っちゃうよね。うんうん、そーいうの知ってていってくるんだよ?それに勝て
     ないあたしもあたしなんだけど、だってせっかく雑誌に勝てるかもしんないんだもんさあっ!


     「かまってほしい?(にやにや)」
     「えぅ、あー、…ほしいです」


     わーっ、孝介がいじめてくるーっ!いつもの意地悪な笑顔だもん!で、でも構ってくれるって言った!今構ってくれるって言った!し、し
     かも(会話文に書いてないけど!)ちゅーしてくれるって言った!あたし>雑誌になったぞー!やったーっ!


     「早く目閉じろって」
     「う、嬉しさのあまりつい」
     「(めっちゃ顔赤っ)」


     う、嬉しすぎて目閉じるの忘れてた!うううう、緊張する!なんで、なんでいまさら緊張してんのあたしー!目閉じてるから見えないよー、う、
     いつ、いつくんのいつ!いつうううぅっ!?あー、いつだいつだ、心臓やばいよ!ばくばくいってるよ、きききき、きた、きたよ、って何だあた
     しもっぱら変態じゃないか!って、なんか違うよー、長いよー、ま、まさか!これは世間でいうやつのべ、べろちゅー!?だだだだ、だって
     きてるもん、きてるきてる!うわああああっ、今なら死ねるよおぉっ!


     「満足?(あー、やべえはずい)」
     「あぁぅぅ、うん、も、もちろんっ!」


     あ、孝介顔赤い。あたしも人のこと言えないんだけどね、だってやっぱはずいじゃーん、うんうん、ね、うんうん。さっきからうんばっか。ってい
     うかう、とかあ、とか多いなあ。や、やっぱりツンデレだね!


     だけどそんな君が大好きだーっ!!!



     




ツンデレいずみん 参考はAKB48の大声ダイヤモンド
09/11/21 @ ぱこ




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