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- 中二のころの話。

あたしと鳴は同じクラスだった。
って言っても二年間連続で一緒で、もしかしたらこのまま三年間一緒だったらどーする?っていうような仲。
とくに、これといって特別なこともなければ特殊なこともない。
ただ、鳴がメイちゃんであたしがサツキなだけ。
何?って、あだ名が。





「おはよ、メイちゃん! ・・・ ・・・ っく」
「あー、名前今笑ったでしょ! ならそんなんで呼ぶなよなー」





教室に入るなりなんなり鳴がいたから挨拶した。
ついでにメイちゃんて呼んであげた、そしたら何故か笑いがこみあげてきてやっぱ耐えられなかった。
自分で言っておいて笑うなんて情けないわ、もっと鍛えないと
・・・ でもどこを鍛えたら笑いこらえられるのかな?





「つーか大体なんでメイなんだよ! 俺は鳴なのっ!!」
「(言葉で言われても違いがわかんねーっつーの) そんなこと言って、本当はうれしいんでしょー、メイちゃーん」
「あーっ、またそれで呼んだ! 次それで呼んだら罰ゲームなっ」
「いいじゃん、宮田君の猫バスよりマシだよ」





メイとサツキがいれば勿論やってくる数々の他キャラクター。
その犠牲者の一人である同じクラスの宮田君はバスケ部で足がめちゃくちゃ速いらしい。
だけどもうすぐで引っ越しちゃうっていう話を聞いた、でもこれで猫バスっていうあだ名からは開放されるね!





「あー早くおわんねーかなー」
「何言ってんの、まだ始まってさえないじゃん」
「早く部活行きてーよー、投げてーよー」
「さっき投げてきたばっかでしょ?」





そーだけど、と言って鳴は唇を尖らせた。
結局は、投げたりないとか言いながら机に突っ伏した。
そしたら先生がやってきて出席簿を開いて休みはいるかーって聞いた。
はーいって言いながら手を上げる男子、そこにお前きてんじゃんっていう突っ込み。
毎回やってて飽きないのかなー? まあでもこの感じ嫌いじゃないから許すとしよう。





「そうだ、忘れるところだった。 メイとサツキの二人は今日放課後残って掃除なー」
「「・・・ はぁあああ!?」」




先生はそれだけ言うと、やぁ愉快だ愉快だとか言って笑い出した。
なんで掃除当番なのよ! つか大体担任のあんたまでなんであたしをサツキ呼ばわり!!
案の定、鳴のほうに目をやるとそれはもう誰が見てもわかるくらいのどんよりオーラを放っていた。
さっきまでの元気はどこへいった。







メイサツキ
(あたし箒やるからー)(俺も箒やろーと思ってたのに!)(あーっ、こらっ返せ!)(うわっ、ちょ、お前足速っ!)














あきゅろす。
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