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めんどうだな、ただでさえ朝練で疲れるっていうのに、この後は地獄の球技大会かー。
朝も球触ったじゃん、ほら野球ボール。
それも球技大会4時間ぶっつつけてだし、まあその分の四教科、授業が減るからまだいいんだけど!





「楽しみー」
「うん、ちょー楽しみ(棒読み)」





理沙が嬉しそうに言うけど、あたしは真逆。
絶対無理でしょ、キツいから!
それも二種目やらなきゃいけないし!
ホント、この学校って生徒に厳しーこと。





「最初なんだっけー?」
「何よ、さっきまでの棒読みはどこに行ったの」
「やー、出るならそれなりにやんないと、みたいな?」





みたいなかよ、っていう期待通りのツッコミをしてくれた理沙。
どうやら最初は選択競技のほうみたい。 
あ、選択競技って言うのはその名の通り好きなものを選択する。
好きなものって言ってもちゃんと選択肢があって、それは何故か男子のほうが種類が多いって言う、男女差別。
まあ、そんなに数は変わんないけど、つか人数の問題もあるんだろうし。
ちょうどいいので、ここで球技大会の説明をさせてもらいます!




まず、球技大会というのは皆さんのご想像通りのものであっています。
ちなみに学年別ではないんで、後輩とあたったりとか先輩とあたったりとか、いろいろあります。
で、その中で男女ともにバスケットボールは絶対競技となっており、これだけは選択も何もなく絶対参加となっております。

続いて、選択競技の説明に移ります。
選択競技はさきほども言ったとおり、好きなスポーツを選択してもらいます。
ちなみに女子はソフトボール、テニス、バレーボール、バドミントン。
男子は野球、サッカー、バレーボール、卓球、ハンドボール。

自分の所属している部活のスポーツでもいいし、所属してないスポーツでもオッケー。
初心者でも体験者でもオッケーってこと、とくに参加については条件などは問われません!
優勝したチームには賞状とトロフィーが送られるそうです。




ちなみにあたしはソフトを選択。
やっぱりソフトってあんま人気がなくて、ほかの競技のほうが断然人気がありました。
とくにバドミントンの出場枠争いはすごかった。
で、まあうちのクラスにもソフト部の子がチラホラいて、そのこ達は自らソフトに立候補。
それでも足らなかったから、小・中でのソフト経験者が選抜され、なんとか埋まりました。
実はあたしも小学校は野球チーム、中学はソフトボール部っていう実績があったけど選抜じゃなくって、自ら名乗り出ました。
理沙も同中でバッテリーくんでたんで道連れ。





「最初の対戦は、あー、隣のクラスね」
「先輩たちとじゃなくてよかったんじゃない?」
「しょっぱなから先輩たちとあたっちゃったらどーにもならないよねー」





ということで、あたしたちはグラウンドにいます。 だって、選択競技ソフトだから。
とりあえずみんなで軽くキャッチボールして遊んでます、一応あたしたちの試合は2試合目なんで、初戦は観戦しようかーって。





「なに、お前らソフト初戦なわけ?」





あたしの背後でそんな声が聞こえたから振り向いてみると、倉持とかずがいた。
確かこの二人は野球だったな、まあ野球部だし野球だろうとは思ってたけど。




「違うけどー、あたしら二試合目」
「ヒャハ、御幸違げーじゃん」
「・・・あんたたち初戦なの?」
「ビンゴ」





倉持がヒャハってまた笑ってる。
なんだコイツ、笑うツボおかしいんじゃない? っていうか笑い方からおかしいですよー、って言ってやりたかった。





「二試合目なら暇じゃん、俺達の応援来いよ」
「命令ですか、人に物事を頼む時がそれですかー」
「(無視) じゃあ決定な、全力で応援しろよ、勝ったら次お前等の応援行くわー」





無視、完全無視のそれも勝手に決めやがった。
ソフト部の子が一人顔真っ赤にさせてたから、この子かずのことが好きなんだってわかった。
あんなやつのどこがいいんだかなー。





「みんな、全力で応援だよ!」





ソフト部の掛井さんが声を上げた。
そうかそうか、この子も顔にはださなかったけど結局はかずのことが好きなのか。
あ、でも意外と倉持かもしれない、兎に角うちの野球部は一応モテるし。
(この前亮さんが告られてるところをたまたま目撃しちゃって、その後死にかけたしあたし、この事は絶対内緒だよっていつもの満面黒笑みで)
何がいいのかわかんないけど・・・。


















あの後、結局あたしたちは応援に行って、まあ勿論のこと我がクラスは勝った。
で、その波に乗ったあたしたちも楽勝で勝った。 (そんなことよりも、ちゃんと投げれた!)
どんどん勝ち進んでいったあたし達だったけど3年生に負けた。
だってチームの半分以上がソフト部の人なんだよ!
やっぱり現役には勝てないものだねー、野球のほうは結果は知らないけど順調に勝っていったみたい。
残るはバスケのみ!





「バスケなら得意中の得意!」
「あんたの場合運動神経半端ないんだから何でもできるって」
「やだなぁ、そーいう理沙だってー」





あたしは前半チームだから一気に点を稼いで後半の子達にバトンタッチしてあげたい!
男子のほうは前半バスケ部いっぱいいるって言ってたからきっと大丈夫、それに後半には倉持とかずがいるしね。





「みんなで円陣組むよー!」





クラス委員の酒井君がみんなに声をかけてあたしたちは体育館の真ん中に集まった。
それからみんなで肩に手を回して円陣を作った、もう男女混合のぐちゃぐちゃ!
それからもう一度酒井君が掛け声をかけた。
それを合図にみんなでオーって言った。
野球部でも言ってるけどその時は肩なんて組まない、けどそれもそれでなんか凄いオーラがあるみたい。
あたしはいっつも円陣の中に入ってる側だからそのオーラはわかんないけど・・・。





「名前、名前」
「あ、かず」
「お前前半だろ? 俺応援してやるよ」
「えー、別にいいし」
「名前ちゃん冷てー」





それから理沙に呼ばれたんであたしはかずに、頑張ってくるって言って理沙のもとに駆け寄った。
ソフトで優勝できなかった分、全部バスケにぶっつけてやる! って言ったら理沙に、八つ当たりはヤメなねって言われた。
反則しないようにがんばる!









爆発球技大会
(名前のヤロー活躍してんじゃん、ヒャハ)(腹チラやべー)(・・・ ・・・ ・・・)















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