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暗愚戒飭刑


踊れ狂えよ舞踏会の閣
舐めよ誓えよ我への隷属
踵を鳴らして跪くが善い

冥界に下る 魂の言霊達
光纏う畏怖に人の真を見た
嗚呼我が未だ此処に居る理由
刺青の呪いが醜く歪む

横臥せし己よ 今こそ眸を開けよ
足許の屍体に餞を捧げ
その胸に我の愛しき宝玉を
雨の中 盃に血を注げよ

下界の途は まるで血の池地獄
永遠の命は我の罪なぞと
嗚呼云わざりしは神の吐息か
烙印の呪いが耀き包む

風に靡く髪の香が昇りゆく
仄紅き瞳に男(オス)共は魅せられ
浅はかなる命を喰うてやろう
帯に滲む血は貴方の物か

冥界の如き此の人間界の真実はとても見出せぬ
穿たれゆく孔に鍼の尖端を私は迷わぬ様に入れて見せよう

暁の光に我は瞳を瞑り
此の孤独に終止符を打たん
断頭台に昇るは人共よ

翳りゆくは彼方 退路は無しぞ
その心に我を今刻まん
光沢に華やぐ文字を綴らん

鬼と罵られ牙を剥こうとも
酷故に花弁は果敢なく散らん
剣で我の心臓を突刺せ
枯渇せし湖に咲く一輪の真白き華




(その華も薫も、何時か消えゆ)

/暗愚戒飭刑(奇奈津様)
:暗愚戒飭刑
奇奈津様リク作品。
 


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