幣帛春秋歌
眼窩に眠るは莟の道化師
演じる題目はトラジコメディ
截断せしは愛すべき楽園
歪んだ径を踵を鳴らして歩む
真白の花弁が宙から舞い降りる
咆哮の彼方何が見ゆるか
浅薄の程を髑髏と抱きて
牡丹の如くに耀く夕月
瞬きの先の朽ちた鎖に
鐘が鳴ると共に妾の罪と為る
尊きそのお姿を我が脳髄に灼き付け
眼窩に乱れしは狂い咲く堕天使
演じる題目はカタストロフィ
愛翫せしは憎むべき楽園
真と嘘との陋劣のこの都に
産まれ墜ちたは破滅への天使
一天の黒は己も喰らう
呪文の様に名を紡ぎ
紮げる繻子の袖
朱墨で穢れても
此の罪と罰 磔刑に処す為
暗涙に咽ぶそのお姿を永久に
冷たき骸に鎖を飾りつけ
幣帛に胸の朱珠を捧げん
我が鼓動が決して涸渇する事無し
孤独を謳う歌姫 溜息を吐きしも
我が未だ此処で貴方を護り続ける
幻想曲と鎮魂歌永劫に供と在れ
(妾は堕天使､罪の烙印は消えぬ)
/幣帛春秋歌(桔梗＋様)
:幣帛春秋歌
桔梗＋様ﾘｸ作品。
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