殺戮人形
1
ー何がなんだかわからなかった。
とりあえず、つまりは、結果論はー…
私はいじめられている。
原因はよく覚えていない。
というか、今のこの憔悴仕切った状況では、何も考えられないと言ったほうが正しかった。
ちなみに、その原因は全身の怪我である。
全身打撲切り傷多数。
頭をバットで殴られたのは人生初の経験だ。
うん、これは憎い相手にはなかなか効果適面だ。
頭の中で花火大会が起きたかのようにちかちかする。
…あれ、なんか目も見えなくなってきた。
「は、はははっ…」
人間追い詰められると笑いが止まらなくなる…というのは本当のようだ。
ああ、これ間違いなく死ぬな。
いじめで死ぬとかださすぎる。
最後くらいもっとかっこよく死にたかった。
屋上でリンチされて逃げてきたはいいけどー…
結局は無駄だったか。
だったら証拠残すためにもあそこで堂々と死ぬべきだったなあ。
そして、行き着いたのは自分の家だった。
ー呆れた。
何のためにこんなとこに来たのか自分でもわからない。
中にいるのは、働きもせずに毎日酒を煽るだけのだらしない母親だ。
何もしてくれなかったじゃないか。
私に一度だって、愛なんて与えてくれなかったじゃないか。
「…それ、ともさ」
この姿を見れば、さすがにあの女も心配してくれるとか思っているのか。
…やさしい言葉をかけてくれるとでも、思っているのか。
「はははっ…傑作…じゃん」
ー違う、違う。
私はー……………
最後くらい、
私だって
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