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殺戮人形




ー何がなんだかわからなかった。



とりあえず、つまりは、結果論はー…









私はいじめられている。









原因はよく覚えていない。

というか、今のこの憔悴仕切った状況では、何も考えられないと言ったほうが正しかった。



ちなみに、その原因は全身の怪我である。
全身打撲切り傷多数。

頭をバットで殴られたのは人生初の経験だ。
うん、これは憎い相手にはなかなか効果適面だ。
頭の中で花火大会が起きたかのようにちかちかする。

…あれ、なんか目も見えなくなってきた。




「は、はははっ…」

人間追い詰められると笑いが止まらなくなる…というのは本当のようだ。

ああ、これ間違いなく死ぬな。

いじめで死ぬとかださすぎる。
最後くらいもっとかっこよく死にたかった。





屋上でリンチされて逃げてきたはいいけどー…

結局は無駄だったか。



だったら証拠残すためにもあそこで堂々と死ぬべきだったなあ。









そして、行き着いたのは自分の家だった。




ー呆れた。
何のためにこんなとこに来たのか自分でもわからない。



中にいるのは、働きもせずに毎日酒を煽るだけのだらしない母親だ。
何もしてくれなかったじゃないか。
私に一度だって、愛なんて与えてくれなかったじゃないか。




「…それ、ともさ」

この姿を見れば、さすがにあの女も心配してくれるとか思っているのか。
…やさしい言葉をかけてくれるとでも、思っているのか。









「はははっ…傑作…じゃん」

ー違う、違う。

私はー……………












最後くらい、



私だって








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